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【倒れるまで】鈴仙奮闘記43【戦え】
[51]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/02/13(火) 00:20:01 ID:??? 鈴仙「……みんな。姫様とかと違って、にとりは蓬莱人じゃないから生き返らない。 だから、この死は絶対。……死んだ者は、二度と生き返らないのよ」 鈴仙はキャプテンとして、にとりの亡骸を抱えながら沈痛にそう言った。 鈴仙「でも大丈夫。これは決して別れなんかじゃない。にとりは……今も私達の心の中に生きている。 あいつのあの、うざったいけどなんか憎めない笑顔は。不真面目そうに見えて、実は誰よりも真面目な誠実さは。 私達の糧となって、私達をより強く、前へと進めてくれる筈なのよ……!!」 ――その時だった。 佳歩「…………? よ、夜ですか? 急に外が暗くなりましたけど……」 霞「ううん。時計はまだお昼前だから、違うと思うけれど……」 盲目の鈴仙は気付かなかったが、赤い昼空(魔界の空は常に赤い)が真っ暗になった。 そして、その刹那。にとりの死体が仄かに煌めいたと思うと――。 にとり「ハッ!??!?!? ど、ドリームだっ!!?!??」 ひょこり、と鈴仙の肩に埋もれた死体は起き上がって、そんな素っ頓狂な声を上げたのだった。 鈴仙「……う、ウソッ!? 生き返った……!?」 にとり「わ、私はまだ死んでないよ!? ……ちょっと、後半戦の最後らへん、意識が無かったけどさ……」
[52]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/02/13(火) 00:21:27 ID:??? パチュリー「近代の魔術体系では、人間の蘇生はまさしく大魔法の一つ。 ごく限られた血筋の術者が、数年にもわたる長い儀式と多くの術式を経て、 辛うじて出来るものだと称されていたけれど……魔界では、これが普通なのかしら……?」 アリスさん「……いえ。魔界は確かに周囲の魔力素――エーテルは豊富だし、 私達の世界よりは魔術理論も、魔術工学も発達してはいるけれど。 それでも、死者の蘇生はそう簡単には出来ないわよ。それこそ……神様でもなければ」 静葉「という事は、これはまさか、神様の手によるもの……なのかしら」 穣子「うっわぁ〜! 神様だって。凄いねぇ、会ってみたいねぇ……!!」 反町「(穣子さんは自分の事を何だと思ってるんだ……)」 にとり「ん? もーう、何だよお前らー。まるで私がゾンビか何かみたいなのを見る目してさー。 私はこのとおり、元気だってば! ほら、力こぶ、力こぶ!」 周囲が状況を呑み込めない中、力こぶと元気がどう関係あるのか分からないが、 にとりは自分で腕を曲げて力こぶを作り(なお全然こぶはなかった)、元気である事をアピールしている。 星「ああ。良かった……! 本当に生き返ったんですね……!」 ナズーリン「冗談みたいな展開だと思うけどね……」 ――その疑問に応えたのは、星とナズーリンの二人だった。 彼女達は鈴仙達の下に駆け寄ると、にとりの無事を確認しほっと胸を撫で下ろす。
[53]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/02/13(火) 00:23:05 ID:??? 鈴仙「え、ちょっと……。これって、一体どういう事なのよ……?」 ナズーリン「昔、魔界に行く前に色々と調べてたんだが……エソテリア近郊には、”ドラゴンスフィア”という名の魔石があるんだ。 それ一つでは何も起きやしないが、七つ集めると、強力な力を持つ龍が召喚される。 そして、その龍はどんな願い事でも1つだけ、叶えてくれるというが……まさか本当だったとはね」 彼女はそう言って空の彼方を指さす――鈴仙は気配でそれを察知して空を見る――と、 そこには。 ゴッドドラゴン「願いは叶えてやったぞ……」 鈴仙「……もう、何でもアリね……アハハ」 中国神話に出て来るような、蛇のように長い胴をした黄金のドラゴンが、鈴仙達を高くから見下ろしていた。 その龍は、鈴仙の乾いた笑いに呼応して。 ゴッドドラゴン「我はこの魔界の神によって造られた。よって、神の力を超える願いは叶えられぬ。 また、一度願いを叶えれば、1年はその力は失われる……我とて、絶対では無いのだ」 鈴仙「あ……説明、ありがとうございます……」 ――その強面とは裏腹に、割と親切に説明してくれた。 ゴッドドラゴン「それでは、さらばだ……!」 カッ! ゴオオオオッ……
[54]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/02/13(火) 00:24:14 ID:??? そしてその数秒後、ドラゴンの姿は掻き消えて、魔界の空には七筋の流星が流れた。 たぶんあれが、ドラゴンスフィアなるアイテムなのだろう。 それから更に数秒。……魔界の空は再び、黄昏時のような淡い赤色へと戻った。 にとり「う〜ん。良く分からんけど、これで一件落着だね!」 てゐ「あんたはホントに分かって無さ過ぎウサ……」 お燐「でもさ。こんな便利なアイテムがあるなら。幾らでも死んでも平気ってコト? まあ、1年かかるってデメリットはあるけど、凄く便利だねぇ〜」 星「それが、物事はそんなに甘くないんですよ、お燐さん。 ドラゴンスフィアで死んだ人を生き返らせるのは、1回こっきりだそうなんです。 にとりさんは今初めて死んだので生き返らせましたが、次に死ぬと、もう蘇らない……。 ――なので、やっぱり命ってのは大切なんですよ」 反町「(なんか。そんな設定の漫画をどこかで読んだ気がするんだけど……。 確か、Jr.ユースの合宿あたりで、来生とかがこれの話をしていたような……)」 鈴仙「(なんか色々と釈然としないけど……。まあ、これで良かった、のかな……)」 いつもの事ではあるが。鈴仙はもはや、突っ込む気力すら失っていた。
[55]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/02/13(火) 00:38:53 ID:??? …と、言ったところでここまでにします(汗) 色々アレな展開ですが、にとりも決して嫌われてる訳じゃない(好かれてるとは言ってない)事を伝えたく、文章を割いた格好です。 >>48 乙ありがとうございます。 互換元である後悔させない彼も、試合の引きは結構アレでしたがそれ以外の時は有能そうだったので、そんな感じです。
[56]森崎名無しさん:2018/02/13(火) 01:43:49 ID:??? 乙でした コーチ「ギャルのパンティーおくれー!」ってならなくて良かったねにとり コーチも自重してくれたと信じたい
[57]森崎名無しさん:2018/02/13(火) 02:49:43 ID:??? にとり「Yes, I am!」
[58]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/02/14(水) 00:22:12 ID:??? すみません。今日は更新をお休みします。 >>56 乙ありがとうございます。判定で分岐しても良かったですね…(後悔) コーチ「ZZZZZZカップギャルのブラジャーおーくれーーーー!!!!!」 鈴仙「(今度、ハンモックでもプレゼントしてあげようかな……ブラジャーって言ったら喜びそう)」 >>57 これだと一時復帰した後結局最後にはにとり死にそうですねw
[59]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/02/15(木) 01:18:40 ID:??? −聖屋敷・居間− 無事ににとりも生き返り。鈴仙達は自分達の拠点である和風建築の屋敷へと戻り、思い思いに休息を取っていた。 他の仲間達も流石に死にこそせず、パチュリーの回復魔法の効果もあったとはいえ、やはりどうしても疲労は隠せない様子である。 しかしそれでも、数時間程経つと英気も養えたのか、夕方前には(魔界の黄昏時は、空が赤色から青色になる)、 談笑の声や、自己鍛錬に励む物音が聞こえ始めるのだった。 穣子「……だってさ。行ってみたいよね〜」 静葉「そうね。でもこっちも……」 鈴仙「その声は……穣子達ね。あと、反町君も気配を感じるわ。何してるの?」 鈴仙もまた、喘息にあえぐパチュリーの看病や、アリスさんの留まる事を知らない不定愁訴への対応を切り上げ (休息してないような気がする……)、屋敷を歩き回っていたところ。 皆で朝食を食べた広い畳み張りの居間で、秋姉妹(+反町)がかしましくおしゃべり(+傾聴)しているのが聞こえた。 穣子「あ、鈴仙だ。お疲れ様〜」 静葉「私達は今、この辺りの案内パンフレットを読んでいたのよ」 反町「買い出しに行くとき、街中で無料配布してたんですよ」 途中から話に割り込んだ鈴仙に対して全く気を咎める様子も無く、二人は朗らかにそう教えてくれた。 静葉が何やら冊子のような物を持っている――それは鈴仙の気配察知能力でも探知できたが、 まさかそんなものを見ているとは思わず、意識を更に凝らすと。 旅行案内所に置いてあるような小冊子には、『おいでませエソテリア 法界を抱く聖域巡りガイド』 ――と書いてあり、ますます観光旅行っぽさが目についた。
[60]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/02/15(木) 01:20:30 ID:??? 鈴仙「えーっと、何々……。『観光客の皆さま、ようこそ魔界地方都市・エソテリアへ! エソテリアはトル・エレッセア地方最大の都市であり、法界から流れだす清浄なマナの流れを活かした、 独自の魔術工業及び、法界周辺の観光産業を中心として栄えてきました。 歴史ある聖域の風景と、最新鋭の魔法技術。その両方をぜひ、味わってください』……?」 穣子「なんかこういうのって、見てるだけでワクワクしちゃうよね! 私も早く、聖域巡りしてみたいなぁ……。なんかパワースポットみたいで、ご利益ありそうだし」 反町「(こういうパワースポットって、実際に行ってみると案外ショボかったりするんだけどな……)」 鈴仙「……全くもう。あんた達ってばすっかり旅行気分ね。練習もきちんとしないと、ダメよ?」 静葉「それは勿論。ただ、……休める時間があれば、観光を通じての交流も、決して悪くないと思うわ。 私達は強い意志を持ってこのチームにやって来たけれど、やはり結束はまだまだ十分とは言えない。 こうした機会を通じて、親交を深める事も、やはり重要だと思うの」 鈴仙「う〜ん。それは、確かに……」 穣子達も決して、本来の目的を忘れて談笑している訳では無かった。 顔が見えずともその意志をハッキリと汲み取った鈴仙は、彼女達をこれ以上咎める事はせず、 鈴仙「(皆、これまでの自分の成長具合や、今日の紅白戦の内容を振り返って、色々考えたり悩んだりしてる筈。 そんな考えや悩みを、こういう非日常な場所でスッキリして貰うってのも、良い気はするわね……」 むしろ逆に、これからの過ごし方の方法として、魔界地方都市を周遊する事も悪くはないと考えていた。 鈴仙「(コーチも、練習は午前に集中してやって、お昼以降は各自オフとする、って言ってたものね。 練習を具体的にどうしていくかは、明日の練習時にでも確認すれば良いとして。 午後に遊びに行ったり、夜は夜で、皆が色々行動したりって考えると、これからの一日は、 こんな風に過ぎていきそうね……)」
[61]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/02/15(木) 01:21:48 ID:??? 〜魔界カップ編の一日の流れ〜 (一日開始) ↓ 1.練習フェイズ:@自分で練習 A仲間と練習 B仲間の練習を手伝う C仲間に練習を手伝って貰う で選択。 ※本日は紅白戦をもって練習フェイズを実施したとみなします。 ↓ 【今ココ】:2.自由行動フェイズ:仲間を誘って魔界地方都市に遊びに行ったり、親睦イベントを開いたりできます。 自主練習も可能ですが、練習フェイズ時よりも効率は下がります。 ↓ 3.仲間行動フェイズ:仲間が独自に練習したり、別の仲間と交流します。 鈴仙の自由行動フェイズの内容が影響される事もあります。 ↓ (次の日へ) 鈴仙「(魔界の都市を観光したり、部屋で今みたいにお喋りしたり。あるいは自主練習をしたり……。 色々な事が出来そうではあるけれど。やっぱりメインは、仲間の皆との交流になりそうかな。 皆と仲良くなれれば、一緒に特訓してくれたりとか、急成長してくれたりとか、良い事も沢山ありそうだし、 そうでなくても、ちょっとした練習方針とか成長方針について、アドバイス出来ちゃうかも。 ただ勿論、一人で遊んだりするのも、思いがけない発見があるかもしれないし。 どうしてももう一伸びが欲しい場合は、自主練習だって必要になるかもしれない。 色々な選択肢がある事を、念頭に置いて行動しないとね)」 ――と、ここまでじっくり考えて。
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0ch BBS 2007-01-24