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【カテナチオでも】キャプテン霊夢43【防げぬ厄】
[177]キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2018/11/26(月) 21:12:18 ID:??? ストラット「……」 ストラットは味方が明らかに気落ちしている光景を見て右手を強く握りしめる。 実のところ、ストラットはジェンティーレやランピオンと違って実際には怪我をしていない。 ストラットが暴行に及んだ際、ジェンティーレは突然過ぎてほとんど抵抗出来なかったし、 ランピオンはあくまでストラットを止めようとして巻き込まれただけだったからだ。 しかし、一方的な暴行事件となるとあまりにも問題が大きくなり過ぎる為、 対外的には「練習中の事故」として処理し、ストラットも怪我を負ったという事にしたのだ。 そうする事によって、彼が試合に出れないという理由を作るとともに、万が一にも この事件によってイタリアJrユース全体が出場停止になるような事態を避けたのである。 だから、ストラットは出場しようと思えば問題なく出場出来る。 だが、彼の口からそんな事を言える筈がなかった。 彼がした事を思えば、ベンチ入りさせて貰えるだけでも大きな温情なのだ。 カルシス監督も、あくまで今後を考えてベンチ入りさせているだけであり、 ストラットをこの大会中に試合に出すような事をするつもりは全くなかった。 ……そう。監督も、ストラット本人ですら、試合に出る事を想定していなかった。 ジェンティーレ「……監督」 カルシスがゾフを交代させるべきか思考に沈んでいた時、ジェンティーレが静かに口を開く。 その口から出てきた言葉は、その場にいる誰もを驚愕させるものだった。 ジェンティーレ「ストラットの奴を……試合に出して下さい」 ストラット「!?」 カルシス「!?」
[178]キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2018/11/26(月) 21:14:52 ID:??? 実況「……あっと、ここでイタリアJrユース、選手交代の模様です。 ランピオン選手に交代で入ったフレッド選手にかわり……、え?」 実況が思わず告げられた名前を二度見するが、そこに書いてある名前は変わらない。 実況「し、失礼しました。フレッド選手と交代でストラット選手がフィールドに入ります! 練習中の事故で怪我をしたという情報が入っておりましたが、それを押しての出場です! イタリアJrユース、2点リードされた状況で勝負をかけてきました!」 「す、ストラット!?」「あいつが出るのか!?」「怪我は大丈夫なのか?」 「雑誌の情報だと結構重いって話だったけど……」 スタジアムにいるイタリアファンの観客からざわつきが起こる。 彼らもイタリアJrユースに起きた事故の事は知っているが、 選手それぞれの詳しい怪我の状態までは流石に把握していはいない。 カルシス「……もう一度だけ聞くぞ。本当に良いんだな、ジェンティーレ。 ストラットを出さないのは別にお前の感情に配慮していたという訳ではない。 ベンチ入りはさせるが出場はさせない、そうさせる事で少しでも 彼を反省させるという意味もあったんだ」 ジェンティーレ「……はい。俺は正直に言ってランピオンの奴程には割り切れていません。 今でもあいつの事は許せていない。けど、今のイタリアにはあいつの力が必要なんです」 カルシス「……そうか」 ジェンティーレの気持ちを察し、カルシスはそれ以上何か言う事は避ける。 何しろ、ストラットが出たとしても厳しい状況には変わりないのだ。 彼とコンビを組むランピオンが退場してしまったのがイタリアに重く圧し掛かっている。 カルシス「(……イタリアの監督としてこの判断が正しいかどうかは微妙なところだな。 だが、他でもないジェンティーレが望んだのだ。断る事は出来ないか)」
[179]キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2018/11/26(月) 21:16:48 ID:??? ヘルナンデス「ストラット……」 コンティ「だ、大丈夫なのか?」 イタリアメンバーもストラットの出場は予想外だったのか、全員が動揺を隠せない。 事件の当事者でなくても、大会前に大きな事故を起こしたストラットに対して 良くない感情を持っているメンバーも少なくないのだ。 ストラット「……」 バッ! その視線に対し、ストラットは何も言わずにただ一度、大きく頭を下げる。 ストラット「(……今の俺が何を言っても何の説得力もない。俺に出来る事はプレイで返す事だけだ)」 ヘルナンデス「(カルシス監督は目先の勝利の為にチームの調和を無視するような人ではない。 ストラットも、今の状況で自分から出せという程馬鹿ではないだろう。 ……となると、ランピオンかジェンティーレ辺りが何か言ったか? いや、今はそんな事を考えている暇はないか)」 頭を下げ続けるストラットを見て、ヘルナンデスもこの場を収める為、パンッと手を叩く。 ヘルナンデス「よし、皆。ストラットの出場は監督が決めた事だ。 俺達が今ここで何を言っても仕方がない。 2点リードされているという厳しい状況なんだ。 まだ後半は残っているとは言え、時間を無駄には出来ないぞ」 ヘルナンデスの言葉に他のチームメイトも完全に納得した様子ではないものの、 それぞれのポジションへと戻っていく。どの道、このままの流れでは確実に 敗北するのは彼らも分かっているのだ。
[180]キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2018/11/26(月) 21:19:12 ID:??? 霊夢「ようやくストラットって奴が出てきたわね」 早苗「霊夢さんはあの人の事を知っているんですか? あ、陽子さんから貰った情報以外で」 霊夢「いえ、直接的には知らないわよ。ただ、スペインでアルゴスからちょっと聞いたのよ。 自分と同等以上のシュート力を持った選手だって」 心「アルゴスさんと同等以上……注意しなきゃいけないですね」 静「凄いFWだって今の私なら……!」 スペインで霊夢がアルゴスと話した際、アルゴスは自分と同レベル以上のシュート力を持った選手が 4人いると言っていた。その内、火野とバティンとは既に対戦しており、ストラットが3人目となる。 空「でも、何で今になって出てきたんだろ?」 妖夢(本)「大会前の事故で怪我をしたと聞いていますし、 具合があまり良くないのではないのでしょうか?」 旗「って事は接触プレイはあんまりしてこないかも?」 玲「どうだろうー」 永琳「(……外見からは怪我をしているようには見えないわね。 打撲等の部類か、あるいは実際には怪我をしてないのかしら?)」 イタリアの選手交代はマリオとヨッシーFCのメンバーにとってはそこまで大きな驚きはなかった。 彼女達はイタリアJrユースに起きた事件の詳しい事情までは知らない為、 単純に怪我をしているからここまで出てこなかったのだろう、と考えていたのだ。
[181]キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2018/11/26(月) 21:20:39 ID:??? ※イタリアJrユースが選手を交代しました!(フレッド⇔ストラット) ※イタリアJrユースが以下のようにフォーメーションを変更しました! 『イタリアJrユース』フォーメーション 4−4−2 −−@−− @ ジノ・ヘルナンデス −−−−− AC−DB A トリノ C マルコリオ・ロッシ D ディノール・ゾフ B ゴルバテ −−−−− EI−GF E カルネバーレ I ブランカ・コンティ G マルコ F マンチーニ −−−−− −J−H− J デメトリオ・タルデリ H チェザーレ・ストラット
[182]キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2018/11/26(月) 21:22:47 ID:??? そして試合が再開される。イタリアJrユースにとって反撃の狼煙となるキックオフが。 ピィイイイイイイイイイイイイイ!!! 実況「さぁ、イタリアJrユースのキックオフで試合再開です! 2点のリードを許してしまったイタリアJrユース、ここからどう反撃を……」 ストラット「……いくぞっ!」 ぐわぁあああああああああああ!!! 実況「あーっと!交代で入ったストラット選手、いきなりシュート体勢! イタリアJrユース、これは大きな博打に出ました!」 「いくらなんでも無茶じゃないか!?」「相手はバティゴールを全部止めたキーパーだぞ!?」 「心ちゃーん!そんな無謀なシュート止めてやれー!」 ストラット「(……前半までの試合を見る限り、中盤は明らかに向こうが上だ。 多少分が悪くてもここで強引に流れを変える!)」 霊夢「いきなり来るの!?無茶するわね」 早苗「流石に私のブロック力では厳しいでしょうか……。 こぼれ球に備えたフォローに入った方が良さそうですね」 静「怪我をしてるからってこの状況でブロックに入らない手はないよね!」 旗「フラグのチャンスきたー!」 玲「がったいわざー!」
[183]キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2018/11/26(月) 21:24:26 ID:??? 響子「私も体力は十分ですよー!」 心「今日全然動いてないですし、全力でいきます!」 いきなりのシュートだが、マリオとヨッシーFCは慌てずにブロック体勢に入る。 彼女達はこれまでも何度かキックオフシュートは受けているが、未だに一度たりとも それによってゴールを許したことはないのだ。 霊夢「(ちょっと来るかもとは考えてたけど本当に来たわね! ただ流石に距離があるし雨も降ってるし、心なら大丈夫だと思うけど、 一応私もブロックに入っておいた方が良いかしら?)」 ストラットのメガロゾーンシュートの威力:??(雨天ペナ-1) 霊夢の現在ガッツ:570/840(現在後半6分) A そのままDFだけブロックに入らせ、残りメンバーはフォローに入る B A+自分もブロックに入る C B+早苗もブロックに入らせる D C+希もブロックに入らせる E その他(具体的なブロックの指示があれば明記して下さい) 先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
[184]森崎名無しさん:2018/11/26(月) 21:25:20 ID:Gmjam3/A D
[185]森崎名無しさん:2018/11/26(月) 21:30:17 ID:zA4e1hJU D
[186]森崎名無しさん:2018/11/26(月) 21:31:20 ID:uZZ7KoAw D
[187]キャプテン霊夢 ◆.4VsndDQiQ :2018/11/26(月) 21:45:35 ID:??? D C+希もブロックに入らせる 霊夢「早苗、希!ここは確実にあいつのシュートを止めに行くわよ! DFだけじゃなくて、私達もブロックに入るわ!」 早苗「霊夢さん……はい、分かりました!」 希「了解ー!」 バババッ! 霊夢の指示に従い、出来るだけ後ろに下がって相手のシュートに備える。 静、玲、旗の3人も既にラピッド・トライアングルの準備を完了させており、 この試合一度もプレイに参加してない心も万全の状態で待ち構える。 普通に考えれば、撃つだけ無駄な状況だ。 だが、ストラットはそんな事はお構いなしにその右足を振り下ろす。 ストラット「くらえ!メガロゾーンシュート!」
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0ch BBS 2007-01-24