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【サッカーも】キャプテン岬3【ゲームも好き】
[220]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:40:26 ID:+QTjfhOA 岬「え、慣れないって」 聖薇?「おっと、あんまりしゃべらんでくれよ、お前さんがペチャクチャしゃべり回った日には、回り回って愛」 愛という言葉を口にして、急にピシリと口を閉ざした。 そして次に口を開いた時は、どういう訳か顔から皮肉めいた色が抜け、どこか落ち着きはらった声で語りを再開した。 聖薇?「このお嬢様のお袋さんの耳に伝わって、俺の事がバレちまう。 閻魔様に無理言ってこっちに押しかけといて、ろくにお守も出来ずに連れ戻されちゃかなわんからな」 岬「閻魔……まさか」 沙織さんが見せた神おろしが頭をよぎる。目の前の相手は僕の頭をのぞき見たかのように。意を得たりとした顔になる。 聖薇?「ご名答。あんたの叔母さんとやらに、出くわさなくてよかったぜ」 岬「え、本当に、あなたは」 聖薇?「そこまで、体の具合がこれ以上いけないんでな。聖薇お嬢様の目が覚めたら、もっと鍛えておくよう伝えてくれ。 なに、俺が休んでいても、お前さんがいれば次来るまではなんとかなるだろ。それじゃ」 トロリとした表情となり、瞼が沈んでいく。その瞳が閉じ切る前に、 この気丈な相手からとは思えない頼みを添えて、別れを告げてきた。 聖薇?「しっかり頼むぜ、愛の、ためにもよ……」
[221]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:42:13 ID:+QTjfhOA 瞼が閉じる。その瞬間、急にズシリと重量が加わり、全身に聖薇の重みを感じるようになった。 それと同時に、聖薇の顔が僕の顔へと降ってくる。何とか頬を口にあてがい正面衝突を避けたところで、 あずみ「みさきくんっ!!」 駆け込んできたあずみちゃんが聖薇を、ガムテープを引きはがすように僕から遠ざけた。 あずみ「大丈夫!?ケガはないっ!?」 僕に向けて話しかけているが、口調も表情も苛立たしげだ。僕の返事を待たずにまくし立てている。 あずみ「ほんとにこのアバズレはどうしようもないわね!普段あれだけ暴力はいけないとか言ってるくせに、 ゴロツキ相手にボコボコにするなんて」 丸山「コラ、早川さん、やめなさい!」 次にやって来た丸山先生が大声で制止させ、聖薇を抱き寄せる。 丸山「岬君、早川さん、早乙女さんを持ち上げて」
[222]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:43:33 ID:+QTjfhOA 先生の指示により3人がかりで持ち上げる事となった。背中に乗せて1人で運ぼうかと思ったが、もう1人の介助者が、 キッ とキツイ視線を飛ばし、奪い取ろうとするように両足をつかんできた。 無理に担ぐと厄介な事になりそうなので、おとなしく先生と一緒に肩と背をつかみ、ベンチへと運ぶ。 ゆっくりとまっすぐベンチに降ろしたところで、聖薇の瞼がふるえ、ふわりと開きはじめた。 聖薇「ん……」 丸山「早乙女さん、大丈夫!?」 聖薇「んう……あ、あう……」 目の焦点が合わず、ろれつが回っていない。いつもの謹厳な容貌とはかけ離れた姿だ。 丸山「ケガはなさそう、だけど意識はあやふや。これじゃ1人で帰れそうにないわね。それなら」 先生は懐から財布を取り出し、小銭を何枚か取り出して先輩方に指示を下す。 丸山「電話で救急車とタクシー呼んで。早乙女さんを病院に送って、大丈夫か診てもらわないと」 黒田「はい……先生、タクシーって」 丸山「なぜかって?あなた達を乗せるのよ。生徒を危険な目に会わせられないからね」
[223]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:45:34 ID:+QTjfhOA 先生の指示により3人がかりで持ち上げる事となった。背中に乗せて1人で運ぼうかと思ったが、もう1人の介助者が、 キッ とキツイ視線を飛ばし、奪い取ろうとするように両足をつかんできた。 無理に担ぐと厄介な事になりそうなので、おとなしく先生と一緒に肩と背をつかみ、ベンチへと運ぶ。 ゆっくりとまっすぐベンチに降ろしたところで、聖薇の瞼がふるえ、ふわりと開きはじめた。 聖薇「ん……」 丸山「早乙女さん、大丈夫!?」 聖薇「んう……あ、あう……」 目の焦点が合わず、ろれつが回っていない。いつもの謹厳な容貌とはかけ離れた姿だ。 丸山「ケガはなさそう、だけど意識はあやふや。これじゃ1人で帰れそうにないわね。それなら」 先生は懐から財布を取り出し、小銭を何枚か取り出して先輩方に指示を下す。 丸山「電話で救急車とタクシー呼んで。早乙女さんを病院に送って、大丈夫か診てもらわないと」 黒田「はい……先生、タクシーって」 丸山「なぜかって?あなた達を乗せるのよ。生徒を危険な目に会わせられないからね」
[224]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:47:23 ID:+QTjfhOA あそこでうずくまっている、あのフランス人達の事だろう。今は魂が抜けたかのようになっているが、 時間がたち保護者が去ってしまったら、また約束を反故にしようと襲い掛かるかもしれない。 丸山「代金は彼らのお金を使って。その分は後で私が返します。さ、行きなさい」 黒田「は、はい」 公衆電話へと先輩は走っていった。それと入れ違いとなる形で、あずみちゃんが債務者のところへ出向く。 あずみ「さ、分かったでしょ、いただくわね!」 テナルディエ「あっ」 あずみ「ほらっ!」 セルビー「おあっ」 むしり取るように金を回収していく。横柄とも取れる態度、このままでは剣呑な状態になりかねない。 そう思って僕も向かい、先輩達も呼び出して、どうにか穏やかに賭け金を回収していった。 そうして賭け金確認等の一切諸々を済ませていると、電話で呼び寄せたであろう救急車と、タクシー3台が入り口にやって来た。
[225]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:49:30 ID:+QTjfhOA 聖薇はまだ意識がはっきりしていない。 幸い彼女の横たわるベンチは入り口から近くにあったため、速やかに救急隊員により彼女は車へと乗せられていった。 タクシーも近くまで乗り入れてきたので、先生の指示通り各々タクシーへ入りはじめた。 僕も近くの車へ乗ろうとした時に、先生が僕とあずみちゃんを呼び止めた。 丸山「私は早乙女さんと一緒に救急車に乗って、医者と親に事情を伝えないといけないのだけど、 私も遠くにいてよく知っている訳ではないから」 岬君か早川さんのどちらか一緒に病院についてきて。そう先生が言い終わりもしないうちに、 あたしが行きますとあずみちゃんが名乗り出て、先生の返事が口から発せられる前に、救急車に乗り込んでしまったのだった。 あずみ「先生、早く行きましょう」 丸山「え、ええ、それじゃあ岬君、あなたは先に帰っていいわ、気を付けてね」 どちらが先生か分からない応答を交わした後、先生も救急車へ乗り込んでしまった。 分からないのはあずみちゃんである。先生相手にも遠慮のない態度をとった事もだが、救急車のドアが閉まる直前に見えた 聖薇への視線は、まるで仇を見るかのような鋭い憎しみを感じさせるものだった。
[226]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/08(日) 21:51:46 ID:+QTjfhOA 聖薇さんが病院に搬送され、完全に岬君の初試合が終わった、 というところで本日はここまでといたします。 賭け金の扱いや勝利ボーナスなどは後日言及させてください。
[227]キャプテン岬 ◆ma4dP58NuI :2019/12/15(日) 19:07:26 ID:TOx8C6A6 申し訳ありませんが今週の、そして今年一杯の投稿を休ませてもらえないでしょうか。 書きたいと思っているのですが、考えても文章が浮かばず、時間ばかりが過ぎてしまい、 現在はやる気も少なくなってしまいました。 勿論このキャプテン岬の続きは何としても投稿したいので、来年までにモチベーションをアップさせて 投稿を再開いたします。 何とぞ今しばらくお待ちくださる事を願っております。
[228]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/01/13(月) 16:49:42 ID:CYl+rpO+ 新年が始まりまして既に半月になろうとしていますが、明けましておめでとうございます。 今年も森崎板ならびにキャプテン岬をよろしくお願いいたします。 これより投稿をはじめますがその前に、試合勝利のボーナスと獲得フラグに ついて、まとめさせてください。 勝利ボーナス発生!各人の感情値が以下のように増大いたしました! 天ヶ瀬(6→8) サッカー部員共通(6→8) あずみ(6→8) *聖薇、亜美・真美についても感情値は変化いたしますが、具体的にどの程度変化するかについては、 後日のイベントにて確定いたします。後日、確定いたします【備忘】 *この試合における各人フラグ習得状況 ◎岬 ・タックル:覚醒済、フェイントタックル(1/4でタックル力+2) ・ワンツー:対天ケ瀬、フラグのみ ・ドリブル、近シュート:共にフラグのみ ◎天ケ瀬 ・ワンツー:対永井、フラグのみ ◎大杉 ・ブロック:フラグのみ
[229]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/01/13(月) 16:51:14 ID:CYl+rpO+ 第3.3話『収入源確保』 集金がはじまる。だが僕は今日の回収以上に、今後の収入源の確保の道筋をつけなければいけない。 先輩達が遠くにいる間に、未だに虚脱している敵将の元へ駆け寄って、周りに届かぬくらいの声でささやいた。 岬「心配しないでください。遠くないうちにお金は戻ります」 テナルディエ「……戻る?」 思いもよらぬ言葉に、相手の顔色から生気が戻りはじめた。意図を尋ねられる前に、こちらから言葉をかぶせた。 岬「賭けたのはあくまで僕達のプライドを汚されたくなかったからで、ムダづかいをしたいわけじゃありません。 テナルディエさんだけじゃなくて他の人達も、この封筒の中のメモの通りにすれば、 時間はかかりますが1サンチームも欠かすことなく、お金は戻ってきます」 テナルディエ「本当か?金が戻るのは」 岬「はい、後で皆さんと読んでよく確認してください。万一その通りにしてお金が戻らなかったら、 その時は日本人学校へ怒鳴り込んで僕を引きずり出して構いません。では、どうぞ」 口をきかせずにまくし立てた後、相手に3通の封筒を渡した。1通はこれからの事を記したメモが入っていて薄いが、 もう2通はそのために必要な道具が入っていて、まるで大富豪の財布のように分厚い。 テナルディエはまるで本当に札束を受け取るかのように 奪い取るように封筒をもぎ取り、封筒内のメモを貪るように読み始めた。
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0ch BBS 2007-01-24