※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【サッカーも】キャプテン岬3【ゲームも好き】
[329]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/05/17(日) 11:08:00 ID:Z4JbIyWA 父さんが語った通りだった。聖薇が早乙女財閥の御令嬢だという話は、本当だった。 岬「そうか、そうだったんだ、今までちょっと、失礼なことでもしてたかな」 聖薇「そんな!」 慌てて僕に飛び込んで抱きつき、矢継ぎ早に哀願した。 聖薇「そんな事はありません!お嬢様だからって遠慮して離れて行かないで、 クラスの皆と変わりなく接してくれて、ただのクラスメイトとして気遣ってくれたことがどれだけ嬉しかったか。 上げ奉らないで、どうかクラスメイトの早乙女聖薇として、一緒にいさせて……」 親しい相手が去ってしまうかもという恐怖と焦燥を受け止めながら、ゆっくりと赤子をなだめるように聖薇の頭を撫でてやる。 無心にすがりつく聖薇の姿を見て、愛おしさが湧かない訳では無かったが、後の事を考えぐっとこらえる。 どれだけ時間がたっただろう。ようやく落ち着いた聖薇は取り乱した事を詫び、眼鏡を据え直した後、告白を続けたのだった。 先着で ★聖薇の過去 !card★ と書き込み!とcardの間の隙間を埋めて下さい。スートで分岐します。 ダイヤ絵柄・JOKER→?「……よう」岬・聖薇「「あなたは!!」」 ダイヤ〜スペード→クラブ+過去についてより詳細に語る クラブ→過去に何があったか、なぜ風紀委員長になったかを語る
[330]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/05/17(日) 11:56:16 ID:Z4JbIyWA 一旦ここまでといたします。なお、岬君が後日あずみちゃんへ告白する事を決めていますが、 あずみちゃんが受け入れるか、そもそもどう反応するかは、スムーズにいくかもしれませんし いかないかもしれない事を御留意お願いいたします。
[331]森崎名無しさん:2020/05/17(日) 12:29:14 ID:??? ★聖薇の過去 スペード3 ★
[332]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/05/24(日) 17:00:18 ID:rU+8pYsg 申し訳ありません。今週はお休みさせてください。
[333]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/05/28(木) 00:10:56 ID:WkquqaaE Twitterにてキャプテン岬のメインヒロインのうちの1人、早乙女聖薇さんの イラストを投稿いたしました。興味のある方はこちらよりご覧になってください。 なお、年齢は原作にちなんで高校生の頃の姿となっております。 ・セーラー服姿の聖薇さん https://twitter.com/sc3loyupbCmTqIC/status/1265659499253084161 ・ビキニ水着姿の聖薇さん https://twitter.com/sc3loyupbCmTqIC/status/1265660198909145088
[334]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/05/31(日) 16:57:13 ID:8HS4w75M ★聖薇の過去 スペード3 ★→過去に何があったか、なぜ風紀委員長になったかを、詳細に語る ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 聖薇「先にも言いましたが、私は早乙女財閥次期総帥の長女として、父母妹と4人、家族と共に日本で暮らしていました。 皆とても優しく穏やかで、一緒にいた日々が忘れられません。……離れ離れになったいきさつと共に」 岬「(会えなくなった?離婚でもしたかな)」 ドロドロとした話でも来るか、そう思った僕だったが、耳に聞こえてきたのはより奇怪な話だった。 聖薇「何年か前に日本で起こった、連続切り裂き事件は覚えてます?」 岬「まあ、テレビで見た位は」 もう何年前だったかも思い出せないが、東京のどこかの高級住宅地を中心に何度もバラバラ殺人が発生していた。 手がかりすらろくに見つからず一向に犯人が捕まらない事もあって、 「和製切り裂きジャック」だのあれこれ毎日のように騒いでいたんだっけ。 聖薇「その時私の家のすぐ近くでも起きたので父と母が心配して、 それまでの車での送迎に加えて、私のためだけにガードマンを3人もつけてくれたのです。 万が一にも危ない目に合わないようにって」 そこまで語ってから、聖薇は大きく深くため息をついた後、恐ろしい話を語りはじめたのだった。
[335]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/05/31(日) 16:58:18 ID:8HS4w75M ――― ――――― ――――――― ――――――――― 『うわっ!』 突然体が宙がえりになり、強かに落下して頭を「天井に」打ちつけてしまいました。 それも私だけではなく運転手も、そして山の大きいガードマン達も揃って打ちつけられてしまっていたのです。 瞬時のうちに私達を乗せた自動車が、空き缶を蹴飛ばすように激しく横転していたのでした。 打ちつけた頭の痛みにうめく暇もなく、非難のためガードマンに腕を引っ張られながら、なんとか外に出ました。 そして立ち上がってその場から立ち去ろうとした時、しぶきが顔にかかりました。 はじめは水しぶきだと思いました。その日は雨が降っていましたし、水たまりもあちこちにできていましたから。 ですが目元をぬぐった手が赤黒く染まり、目の前で運転手さんが金切り声を上げて倒れるのを見て、 私の顔にかかったのは血だと、理解させられました。 運転手さんが道路へ倒れ伏した先には、1人の男性が立っていました。それも様子が普通ではありません。 何しろ雨が降り続いているというのに、その人の周りには透明な膜でもあるかのように雨がドーム状によけて通っていたのですから。
[336]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/05/31(日) 16:59:52 ID:8HS4w75M その奇怪な現象と、鉄サビをこすり合わせたような不気味な笑い声を聞いて、この人が例の殺人鬼だと直感いたしました。 ガードマン達もそう思って私の前について身構えたのですが、その屈強な人達が全員、 かまいたちに切り刻まれる木の葉のように、何mも離れた相手に瞬時にズタズタにされ、断末魔を上げて倒れてしまいました。 周りの人達を音もなく殺してしまった後、その人は私を見て薄笑いを浮かべながら、私に向かって歩き出してきました。 その時私がどう思ったか!あの血の気の無い薄笑いは一生忘れることはないでしょう。 恐怖のあまり口が裂けそうになる程に叫んで、気を失ってしまいました。 ――――――――― ――――――― ――――― ――― そこまで語ったところで、聖薇にしてはらしくもない荒いため息が吐き出されていた。 僕がそっとティーポットを持ってカップに注いで渡しても、わずかにうなづく以外は反応する気力も残ってないようだった。 重く静まった聖薇の心情をかき乱さぬよう黙って待っているうちに、聖薇が語りを再開した。
[337]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/05/31(日) 17:03:01 ID:8HS4w75M 聖薇「意識が戻った時、私は病室のベッドで横たわっていました。 妹が泣き叫びながら飛びついて、父と母までが頬に涙を濡らしているのを見て、あの出来事は 夢でも幻でもなく現実に起こったの事なんだと、否応なく受け止めざるをえませんでした。 体の方はどういう訳か傷1つなく、検査を受けてもおかしいところはなかったのですぐに退院できました。 ですが家に返って静かな自分の部屋へ戻ってみると、 あの凄惨な光景がかえって鮮烈に蘇ってきて、絶えず恐怖に襲われるようになりました。 ドアが不意に空いただけでも叫び声をあげるぐらいで、悪夢はどれだけ見たか数え切れません。 外出はおろか外を眺めるのさえ怖くなって、家の中で閉じこもっていました。 ただただそうしてあの恐ろしい記憶が私をむしばみ続けていた頃のある日、母が私に告げました」 早乙女『聖薇、2人で一緒に、殺人鬼の追ってこれない所で過ごしましょう』 聖薇『2人で、って、母さんのお仕事は』 早乙女『辞めました』 聖薇『ええっ!?』 聖薇「母は私を元気にするために、大企業の社長の地位を投げ捨てて、 異国の地で2人きりで生活する道を選んでくれたのです。 日本にいる頃は仕事で月に1度も会えませんでしたのに。 他の家族と離れるのは寂しかったですが、母がいればきっと何とかなる、 漠然とですがそんな風に思って、パリに移り住む事になったのです」
[338]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/05/31(日) 17:05:00 ID:8HS4w75M 聖薇「そうして母と一緒に本を読んだり、料理を作ったり、あちこちを散歩したりしているうちに、 いつの間にか自分の内に怖いという気持ちが消えてなくなっていきました。 そして学校に通うようになってから、みんなにはこんな怖い思いはしてほしくない、 ずっと安心して過ごしていけるようになってほしいと思って、 風紀委員へと入り学校内の安全と安全を脅かすであろうモノについて、目を光らせていました」 明かされなかったこれまでの境遇と、その心。忘れないようにと 頭に今までの言葉を刻み込んでいると、またも言葉がかかってきた。 聖薇「ですから私が優君を護ろうというのは、ただ義務として、あるいは関心を引くためだけに行こうという訳では無いのです。 今の私のように、人生に悲惨な事があってほしくない、ずっと幸せでいてほしい。その一心だという事を信じてほしくて」 岬「う、うん、分かったよ」 聖薇の決意に同意したところで、自分の胸の内に置いていた疑問を晴らすべく、聖薇に尋ねてみた。 岬「そういえば、日本で襲われて気を失った時に、何か覚えていた事はある?」
[339]キャプテン岬の人 ◆ma4dP58NuI :2020/05/31(日) 17:07:08 ID:8HS4w75M 聖薇「あの時に、ですか?いえ全く」 岬「それじゃあ、この間の試合の後の事は?荒くれ達に向かって行った時の事」 聖薇「あの時……あの時も、ボールが私へと飛んできたのを見てから、記憶が途切れてしまってまして。 気付いた時には早川さん達に担がれて家に運ばれていました」 岬「(直接の記憶はなしか)お母さんからは、何か言われなかった」 聖薇「それですけど、何でも私がフランスの男の子達をいたぶっていたという話を聞かされたみたいで、 『あまりおてんばが過ぎないようにね』と、パリに来てからはじめて叱られてしまいました」 岬「(ははあ、あずみちゃんだな)」 快く思っていない相手だけに、聖薇がしでかしてしまった事を誇張して話してしまったのだろう。 あの母親の事だから本気にはしていないだろうが、後日機会を見つけて彼女をたしなめないといけないか。 そんな事を思いながら、話を核心へと進める。 岬「その記憶の無い時なんだけど、その時の早乙女さんは口調も態度も随分と漢っぽくなっていた。 しかも雰囲気だけの話じゃなくて、あの荒くれ達を全員、ボール越しに次々と吹き飛ばしていたんだ」 聖薇「え、わ、私が、あの人達を!?」 岬「そう、あっという間にね。まるでお話に出てくるような、もう1つの人格が発現したみたいに。 そして最後に、それとも違うような妙な事を言っていたね。『俺の愛のために』って」
前
次
写
名前
E-mail
0ch BBS 2007-01-24