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【皇帝への】キャプテン森崎27【挑戦】
[468]2 ◆vD5srW.8hU
:2008/10/16(木) 17:14:06 ID:???
岬は普段の優しい笑顔を消し、物憂げに手元のお椀に注がれた味噌汁を見つめた。
岬「僕がサッカーを始めたきっかけは、正にそれなんだ。友達を作りたかったから。本当は野球の方が
もっと遊び相手を見つけやすかっただろうけど、野球道具はかさばるし高かったからね…」
松山「岬…」
岬「ある日いきなり転校してきて、数ヶ月したらサッと消えちゃう。そんな子供が短期間で仲良くなる為には、
人数の多いチームスポーツで仲間に入れてもらうのが手っ取り早い方法だったんだよ。だから…
今の僕はサッカーが大好きだと言えるけど、昔はそうじゃなかった。好きでもない物を周りから褒めてもらいたいから、
注目を集めたいから、人気者になりたいから必死で努力して上手くなったんだ」
松山「………」
岬「お陰で沢山の友達が出来たけど…一箇所に長期間住んで知り合った友達は居ないんだ。
だから時々不安になるんだ。皆本当は僕の事なんて大人しい便利屋ぐらいにしか考えていないんじゃないかって。
誰もが僕よりも大事な友達が居て、僕は八方美人をやっているだけで親友は居ないんじゃないかって…ね」
松山「…それは違うぞ、岬!」
絵になるほどの岬の憂いの表情に我慢できなくなったのか、松山が音を立てて席から立ち上がる。
一秒後に周囲の視線を集めている事に気付き、赤くなって座り直す彼の姿には岬も苦笑せざるを得なかった。
岬「公共の場所で怒鳴っちゃダメだよ、松山」
松山「す、すまん。でも俺の気持ちに嘘偽りは無いぞ。俺はお前の事を親友だと思っているし、翼だってそうだろう。
他の連中だって…あの自分勝手な日向でさえお前に対しては気を許すじゃないか」
岬「松山…」
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0ch BBS 2007-01-24