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【皇帝への】キャプテン森崎27【挑戦】


[470]2 ◆vD5srW.8hU :2008/10/16(木) 17:14:34 ID:???
その頃若林はホテルの自室でスパイクを磨いていた。恐らく明日それの出番は練習時以外には無いだろうと分かった上で。

若林「まだだ…まだ俺は今までの遅れを取り戻せていない」

スパイクの隅々をチェックしながら放った独り言は、今まで無かった落ち着きと自信に満ちていた。

若林「4年…4年だ。FIFAワールドユース選手権までに自分を鍛え上げる。この浪費した3年間の分を
取り戻し、無駄にしていた俺のポテンシャルを開発しなおす。その時こそ、俺が正GKに返り咲くんだ」

やがて納得出来る程度に磨き上げられたスパイクは丁寧にバッグの中にしまわれた。

若林「森崎よ、明日は精々頑張る事だ。優勝できる物ならしてみせろ。それがお前の人生最高の瞬間にして栄光の極みになる」



そして翼は…自室のベッドに大文字になっていた。彼を知る者なら誰もが意外に思うであろう。

翼「(明日…明日が俺の運命の日だ)」

彼の心の中の呟きを聞いているのは彼自身だけだった。彼が見詰める白い天井は何も答えてこない。

翼「(不思議な気分だ…今何を感じ、何を考えているのか分からない。今はただ、早く試合がしたい)」

翼は早く明日になれと願いながら毛布の下に潜り込む。そしてふと思いだした事があった。

翼「(そういえば俺はキャプテンになろうとしていたんだっけ…凄く昔の事に思える…)」

翼はもう何年もキャプテンマークを巻いていない左腕を暗闇の中で見詰めた。やがて眠気が訪れるまで、ずっと。


0ch BBS 2007-01-24