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【さらば】キャプテン森崎29【友よ】
[127]2 ◆vD5srW.8hU
:2008/11/13(木) 12:20:32 ID:???
>B 「よーし、後は俺に任せろ!残り数分間を凌いで俺達が優勝だァ!」大声で激励する。
超モリサキ「俺達の栄光はもう目の前だ!決勝戦に相応しいフィナーレで締めくくろうぜ!」
全日本メンバー「おーう!!」
超モリサキに対する感情の差はあれど、目の前に迫った優勝に喜ばない者は居ない。
歓喜に満ちた掛け声と共に全日本フィールダー達が散っていくが、ふと山森は
来生がうつろな目で何かぶつぶつ呟いているのに気付いた。
山森「(あれ?そういえば来生先輩、さっきも別に喜んでなかった様な…)」
来生「おかしい…俺が日本の救世主になる筈だったのに。日本のピンチを颯爽と救って大会MVPになる筈だったのに。
このままじゃ15歳で欧州リーグプロデビューの夢が…おかしい、何故こうなっているんだ…)」
山森「(………せ、先輩の事を悪く思うのは止めておこう)」
来生「このままじゃ俺のばら色人生が…ああ、栄光が、名声が、金が、女が、逃げていく〜」
全日本の歓喜イコール西ドイツの絶望。最早この図式をわざわざ説明する必要は無いだろう。
老人「(…すまんミューラー。ワシにも驕りがあった様だ…この年代であれ程のシュートが出てくる事は計算外だった。
ワシはお前をその年齢が許す限りのキーパーに育て上げたつもりだったが、まだ鍛える余地はあったらしい。あの時、
後ろではなく前に飛べる余裕があれば。そしてそれを可能にする動体視力を植えつけておけば、お前の腕が
シュートの勢いに押し切られずにゴールを守れただろう…この歳になって、ワシも己の未熟さを学ぶ事になるとはな)」
ミューラーの師である老人がゆっくりと首を振り、心の中で謝罪している頃ミューラーは左肩を右手で押さえ俯いていた。
絶対に許してはいけない3点目を奪われた。その事実が染み込み、彼の巨体が屈辱に震えだす。
ミューラー「………畜生」
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0ch BBS 2007-01-24