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【さらば】キャプテン森崎29【友よ】


[412]2 ◆vD5srW.8hU :2008/11/20(木) 16:03:30 ID:???
森崎「どうしてお前なんかがここを走ってるんだよ。飛行場からはイヤでも一緒だってのに…」

翼「最後の日だから南葛市を見回っていこうと思ったんだよ。まさかお前にそんなセンチメンタルな神経があるとは思わなかったしね」

何の因果か、森崎と翼はお互いの自宅を出てから間も無くバッタリと出会ってしまった。
悪態をつき合いながらも進路を共にしたのは二人とも未知の世界へ飛び込む不安を紛らわしたかったからだろうか。

まず二人が目にしたのは金網で囲まれた街中の少年サッカー場だった。今は使われていないのか、グラウンドはやや荒れている。

翼「あ、少年サッカー場だ…(ここで若林くんや南葛の皆と出会ったんだっけ。その頃の森崎は何処で何をしていたんだろう?)」

森崎「こんな場所もあったな(修哲小の2軍時代に使っていたっけ。なんか知らない内に使用許可が降りなくなったみたいだが)」

次に通りすがった場所は若林邸の玄関だった。大きな玄関越しに犬がガウガウと吠えている。

翼「こいつ、ジョンって言う名前だっけ。なんだかお前に向かって吠えていないか?」

森崎「知らねーよ。俺はこいつに何もした覚えは無いぜ?」

若林邸から遠ざかった二人は土手の上から川原沿いの南葛市総合運動場も眺めていく。
丁度南葛SCが練習を行っている様で、二人に取って懐かしい男が大声を張り上げていた。
ちなみに岬一郎もすぐ側で富士山の絵を描いていたが、面識が無い二人は気付きもしない。

森崎「お、ありゃあ…し、しろ…城山監督。思い出したぜ、城山監督だ。今も少年サッカーチームの監督やってるんだなあ」

翼「(自分そっくりの顔なのに忘れかけていたのか…)そういえば、あの人仕事は何やっているんだろう?あ、こけた」


0ch BBS 2007-01-24