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【それなり男と】幻想のポイズン2【秋の空】


[956]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/05/12(火) 23:52:28 ID:???
反町「…………」

妖精3の激昂を、しかし、反町はただ静かに見守っていた。
怒鳴られても、不思議とこれっぽっちも不快な思いはしない。
反町の中にあるのは、ただ、既視感だけ。
その光景を見守りながら……反町は、ふと妖精3の中にジュニアユース合宿での自分の姿を思い起こした。

反町(……そうか、これは、俺だ)

FW争いで日向にはまるで勝てず、来生や他の面子と自身とを比べ。
そして、自信が持てなかった自分。
つい一週間と少し前だというのに、不思議とずいぶん昔のように思えたそれと……。
今の妖精3とは、確かに似ていた。

反町(……自信が持てないんだ。 他者を妬むんだ、嫌がるんだ。
   強者を怖がり、そして陰で呪うんだ。
   ……俺と一緒だ。 俺と、一緒なんだ)

今でこそ、反町はオータムスカイズの主戦力である。
しかし、元いた世界……全日本ジュニアユースでの自分は、どうだったか。
……ここに連れてきた張本人、八雲紫の言うとおり、いてもいなくても差し支えない程度のメンバーだっただろう。
妖精3は、自分がそうなる事を……。
いや、自分や他の誰かがそうなる事を、極端なまでに嫌っているのだ。


0ch BBS 2007-01-24