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【天才と】キャプテン松山11【凡才と】


[659]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2009/06/12(金) 20:17:18 ID:???

左方から突然、リズム感があって耳に残る声……いや歌声が響いた。
そちらを向こうとして……奇妙なことに気がつく。
カーテンがかけられたように、視界が暗く狭くなってくる。突然の事態に大きく狼狽してしまう。

松山「あ……あれ!? なんだ目がっ!?」
紫「あらあら」

一ヶ月も暮らして夜雀と初遭遇とは驚きだわ。そんなコメントが頭の上から降って来た。
その直後、鋭い風切り音と、何か衝突音が、喧しい歌声を遮り沈黙させる。

紫「さて、連れが鳥目になってしまったわけですが、言いたいことわかるかしら?」
???「い、今すぐ営業再開するわよぅ」

盲目に近い状態の松山の見えぬところから、そんな会話が聴こえる。
どうやら屋台の店主が帰ってきたようだと察したところで、紫にぐいと腕を引っ張られた。

紫「それでは昼食にしましょう。それにしても……」
松山「わちょっと待っ……目が見えないから引っ張らないで……っ!」
紫「夜雀対策は、外来人が最初の段階で考えることなのに。特殊なケースというのも困りものね」

何度も転びかけ、そのたび腕を引っ張る紫が、女性のものとは思えない膂力を発揮し……
今度は腕がもげると何度も思いながら、なんとか屋台へ近付いてく。



0ch BBS 2007-01-24