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【傭兵怖い】ファイアーモリブレム10【女も怖い】


[898]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2009/09/28(月) 21:06:57 ID:???
〜回想〜

シーザがワーレンの傭兵としてまだまだ駆け出しの頃である。
屈強な腕自慢の男たちが集まるワーレン傭兵団。その中で極めて浮いた存在だったシーザ。
線が細く中性的な顔立ちから、仲間内から色々と嫌がらせを受けていた。
さらに内向的な性格のためか反抗することも出来ず、いつも我慢を繰り返し、感情を押さえ込んでいたのだ。

シーザ「今は耐えるしかない…強くなれば…嫌がらせを受けることもなくなるだろう…」

だが、現実は残酷である。シーザは誰もが認めるほど必死の努力を重ねた。
それゆえに自分の才能と限界を知るのも早かったのだ。

シーザ「………俺には、相手の防御を打ち砕くような豪快な技も、相手を翻弄する連続攻撃も覚えられない…」

自分の才能の無さを呪う日々。このまま剣を捨ててしまおうかと考えたほどだ。
だが、自分には傭兵以外で生きていく才能が無いことも知っている。
そんな宙ぶらりんな傭兵生活を続けていたある日のこと。

ラディ「あんたがシーザさん?俺、あんたに憧れてこの傭兵団に入ることに決めたんだ。よろしくな!」

年上にまともな敬語も使えないような無神経な…だが、一目で分かるほどに無限の才能を秘めた赤毛の少年。ラディ。
昔の自分のように、傭兵としては線が細く、だが自分が今まで数年かけて習得してきたことを
この少年は僅か数日で全て覚えきってしまった『天才』である。

シーザ「驚いたな…まるでスポンジに水が染み込んでいくかのような覚えの早さだ」

あっという間に成長していく少年を見るシーザ。だが、もう彼には昔のような負の感情は湧きあがらなかった。
逆に、いつも期待してしまうのだ。この少年なら…自分が見ることが出来なかった世界を目の当たりにしてくれるのでは。

シーザ「一つ聞いてもいいか?」

ラディ「なんだい、シーザさん」


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0ch BBS 2007-01-24