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【目指せ】キャプテン松山15【SSP】
[785]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw
:2009/10/20(火) 21:07:49 ID:???
松山「……」
フライハイト「……」
知らず――潤みかけて熱くなった目頭を慌てて擦る。フライハイトは何も言わずにいてくれた。
松山自身黙りこくったまま、指笛を吹く。鳴き声がして、やがて鳳が舞い降りてくる。
コルネットから譲られた空飛ぶ靴の元の姿で、神奈子と諏訪子の御力で変容した一羽の鷲。杜矢。
こちらを見る眼がどこか悲しげに見えたのは、きっと自分の感傷だろうと、松山はそう思い込んだ。
松山「杜矢……俺達を麓まで運んでほしい」
杜矢は少し沈んだ調子の鳴き声をして、松山達に背中を貸すよう巨躯を反転させた。
飛び乗って、シャンハイも乗せると、いよいよ出発なんだと、言い表せない感情がこみ上げてきた。
松山「それじゃ、フライハイト、ありが……」
法衣を着込み終えてから、そう言おうとして、だがフライハイトはその言葉を遮るように、親指で守矢神社を示した。
ああ、と松山も彼の言いたいことを察しながらも、……それにも首を振る。
意外な顔をされたが、もうここで気持ちをぶつけることは松山にだって出来なかった。
そして杜矢が、松山達を乗せて、大空へ舞い上がる。フライハイトの手を振る姿がすぐに見えなくなった。
大きな背中に捕まりながら。未練など残してないと思ってたが、やはり最後の一言が自然と口から零れた。
松山「さよなら……
ありがとう――――――ございましたっっ!!!」
フライハイトと杜矢以外の誰にも届くはずはないが。それでも精一杯の気持ちを込めて、残すも……
ぐんぐんと遠ざかる守矢神社。松山の叫びも、耳元で唸る風に掻き消されて消えた。
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0ch BBS 2007-01-24