※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ 現行スレ 投票 最新20

1- レス

【神の山から】キャプテン松山16【人の里へ】


[324]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2009/11/07(土) 00:42:40 ID:???

ポブルセン「……」
松山「……。あのさ」

岩の様に微動だにしなくなったポブルセン。
困り果てた松山が話しかけると、右手を振って松山の胸にぶつけるように何かを投げつけた。

松山「っつ! ……これ?」
ポブルセン「行けよ……もうオレにも用はねえだろ」
松山「え、でもまだ質問の……いや。わかった。俺は先行くよ。じゃあな……ポブルセン」

松山が姿を消すと、ポブルセンの真横に気配が生まれた。だがポブルセンは何も言わない。

紫「未練は解消された?」
ポブルセン「ああ。解消されたってよりは……ぽっかり空いた穴から抜け落ちちまったみてえだがな」

紫は、それを聞いて「ふぅんそう」と僅かに頷くだけして、扇子を払う。
パックリと空間に割れる裂け目。これから彼が帰るべき場所に続いている。
語ることも残すことも無くなった。役割を果たし終えた役者は速やかに退場する。ポブルセンは……スキマに消えた。

紫「未練のない貴方はここにはこれ以上留まれない。じゃあねドイツの殺し屋さん。
   貴方に空いた穴は……現世の誰かが埋めてくれる筈よ」

その時に相対するのは、サッカーの天才児かもしれない。
猛虎かもしれない。隼かもしれない。もしかしたらまた……荒鷲が立ちはだかるのかもしれない。

ここからでは紫にしか見えない現世に戻されたポブルセンの姿に……紫は静かにカーテンをかけた。



0ch BBS 2007-01-24