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【高頭を】TSUBASA DUNK12【解雇する】


[307]TSUBASA DUNK:2009/11/27(金) 16:56:42 ID:FJ6fBgt2
観客席からずっと試合を見つめていた海南の3年生たちは一様に目をつぶり押し黙っていた。
神、舘嶋は唇を噛んで悔しさに耐え、田辺は人目を気にせず大粒の涙を流していた。試合に
出なかった下級生たちは、悔しさと無力感にただ呆然とするだけだった。

こうして神奈川で10数年に渡り続いてきた王者・海南の時代は終焉を告げた。

どれだけの時間が過ぎたのかは分からない。客席にほとんど人がいなくなった頃、ようやく
牧が声を発した。

牧「……帰ろう。明日も試合だ」

皆、心の中では『明日の試合になんの意味がある』と思ったが、それを口にする気力もなく、
無言で立ち上がり、のそのそと帰り支度を始めた。

牧は小菅と武藤に部員たちの先導を任せると、自分は最後尾を歩く。体育館を出る時、コートを
振り返る。

牧「こんなんで終われるかよ……くそっ!」

海南大付属高校バスケ部員たちの一番後ろにいたため、そのつぶやきに気付いた者はいなかった。
そして、牧の頬を伝う涙にも……


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