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【井の中の虎】キャプテン森崎34【大海を知らず】


[83]2 ◆vD5srW.8hU :2009/12/01(火) 22:52:30 ID:bMhN2DVd
ほぼ同時刻、場内は先ほどより更に酷い喧騒に包まれていた。
優勝旗を受け取った日向がブーイングを絶やさない観客に高笑いしながら中指を立てたのだ。

観客『!#!%%@&%$@$!#!$!#*(*#!#$!#%*%$@^$%!#!@##$!^@^@%$!@』

放送「お客様に申し上げます!フィールドに物を投げ込まないで下さい!危険ですから
フィールドに物を投げ込まないで下さい!繰り返します、フィールドに物を投げ込まないで下さい!」

たちまち観客は更にいきり立ち、放送の訴えも虚しくフィールドにジュースの缶を主としたゴミを投げつけ始める。
場慣れしている陽子と見上はさっさと退散を決め込み一足先に競技場から出た。

陽子「海外の暴徒に比べればまだ大人しいと言った所でしょうか?」

見上「日本にプロリーグを作るのならこういう光景もやがて例外ではなくなる。
だがそれだけ観客が熱狂すればサッカーの質も上がる。必要悪と言う奴だ」

陽子「マナーの向上に四苦八苦する程観客が多いリーグを作りたい物でしたね。
それはまだの先の話として…今日の試合の感想はどうですか?見上さん」

見上「うむ…概ね私の予想通りだったよ。今後の予定は変わらない」

陽子「では…?」

見上「お、丁度良い所に自販機があるな。タバコを吸っても良いかね陽子くん?」

陽子「私に缶ビールを買ってくれるのなら」

見上「…一本だけだぞ」


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