【シャンハイの】キャプテン松山18【大冒険】

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[427]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw ：2009/12/25(金) 01:06:08 ID:???

瞳孔まで開いてそうなハイテンションとボルテージに、シャンハイはおろおろしたまま対応が取れない。
その内、主人の余りに何か欠落したかのような狂騒振りに、もしかしたら光様は楽しんでるんじゃないかと真正面誤解。
健気にも声を揃えて、一緒に盛り上がることにした。そんな松山達を障子の隙間からこっそり見ている影が二つ。

コルネット「いやはや楽しそうですな」
紫「そ、そうかしら……？」

裏で何度か交渉や情報交換を重ねてる、大商人と妖怪の賢者が、この夜は双方ともサンタ衣装に身を包んでいた。
紫はワンピースタイプ。コルネットは手作りと思しき彼のサイズに合ったサンタ服で白髭までつけてある。
二人は、片や満面の笑み、片方は若干引き攣った笑みで……荒鷲と自律人形の二重唱に耳をそばたてていた。

紫「まぁ……怪我したと聞いて様子を見にきたけど、あれだけ騒げる力があるなら何とでもなりそうね」
コルネット「ええ。早苗さんともめた件も、さほど心に影は落としてないようですな」

まだギアMAXな松山達は、外でされる密やかな会話に気付く気配はない。
八雲紫とコルネットは、今日はサンタクロースを気取るらしく、そっとプレゼント入り靴下を縁側に置いた。
今日はクリスマス。頑張った子供には、神様からのご褒美があって然るべきと共謀しての行動だった。

紫「ではお開きですわね。サンタ衣装とってもお似合いのおじ様はどう過ごすのかしら？」
コルネット「いや～家族水入らずで楽しみたいですな。家では妻も息子も、私の帰りを首を長くして待っとるので」
紫「あらあら奇遇ですわね」

家族の自慢や、どこかの烏天狗や夜雀が糾弾しそうな七面鳥の丸焼きやケーキの論評をそこそこに。
紫がスキマを開くと、コルネットも応じてソリならず魔法の絨毯に乗って、聖なる夜の空を駆けて帰路についた。
室内ではまだガンガンにクリスマスソングが聴こえてくる。そっと一節だけ、紫も口ずさんだ。

紫「メリークリスマス。トラウムアドラーズに祝福が、更なる苦難があらんことを」

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0ch BBS 2007-01-24