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【シャンハイの】キャプテン松山18【大冒険】


[753]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/01/08(金) 16:30:33 ID:???

しかし。夜はまだ終わりを迎えてはいなかった。
押入れに近付こうとした松山の目前の空間がみちりと裂けて、中から白い手袋が生えてきた。
すぐに、帽子から溢れる優美な金髪が揺れて、眉目秀麗な顔立ちの彼女が上半身を曝け出す。

松山「む、紫さん?」
紫「はぁい」

ひらひらと手を振り、つま先から着地。
突然な登場に狼狽する松山の心境など砂粒程にも意に介さず、底の読めない微笑浮かべている。

紫「お久しぶりね。随分と間が開いた再会になったけれど……
  どうかしら? 会わない内に大会の一つ位は制覇してたのかしら?」
松山「それは……」

サッカーの大会を制覇するどころか、つい先程、出場する足がかりを得たばかり。
捗るどころか足踏みする一方なのは、さっき振り返ってしみじみ痛感したばかり。
それらを紫に口にするのは妙に悔しく、奥歯を噛み締め沈黙するも、紫から言葉。

紫「解りますとも。 何もかも全く上手く進まず、挙句の果てにそろそろ心も挫けたんでしょう?」
松山「……!」
紫「しょうのない子。残念だわぁ。折角私が見込んであげたのにね。
  だけど責めたりしないから安心して。若い人に過ちなんて付き物。
  自分の限界を悟って砕けた夢を前に無様に打ちひしがれるなんて……どこにでも転がってるもの」



0ch BBS 2007-01-24