※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ 現行スレ 投票 最新20

1- レス

【サッカー少年】キャプテンEDIT【奮闘記】


[731]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/02/28(日) 01:06:48 ID:Kzd2pHXI
早瀬「……こんなことってあるかよ」

比良山「すまん、俺がついていながら――いや、こんなことを口にする資格は無いかもしれんが」

大前「いや、いいんだ。それより、比良山も、早瀬さんも、後半の準備、した方が良いよ」

言葉を返すのも億劫だったので、口調もとぎれとぎれになる。
怒るかな、上下関係に厳しい早瀬先輩は、顔を赤くして怒鳴るかもな。
そんなことを思ったが、二人とも無言で優しく肩を叩いてくれた。

……しばらくして、後半戦が始まった。
小豆沢を避けて攻める氷潤だったが、サイドにポジションを変えた雪村があっさりとカットする。
それを受けて、またドリブルを華麗に決める瀬川。
苛立った様子の早瀬が、八つ当たり気味のジャンピングボレーで豪快に点を決める。
比良山は、前半飛ばし過ぎたせいか不調の様で、10分後に交代した。
小豆沢のプレイは、明らかに周りと桁が違った。パスカット、ドリブル、ミドルシュート。その流れは創造的で格好が良い。
小豆沢のいるピッチはまるで、サーカスの様に華やかだった。大前はそれを、ベンチと言う最前列の特等席で眺めている。
……昨日まではそれを当然と思っていた。
何かの間違いでスタメンになって、そして手痛いしっぺ返しを伴って元に戻ったのだ。
そう思うと心は陰鬱に沈むけれど、代わりに荒むことは無い。
隣の国岡がにやけながら何かを言ってくるが、まるで外国語の様で意味が分からなかった。

そして、30分が過ぎた。
スコアは8−0。
鳴紋の圧勝だった。

それから更に一時間が経って、――大前はそのままベンチにいた。
比良山は一緒に帰ろうと言ってくれた。早瀬は力づくで立ち上がらせようとした。
だが、目を合わせると、バツが悪そうに撤回する。
そして、一人ぼっちでグラウンドに居残っていた。


0ch BBS 2007-01-24