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【真・東洋の】キャプテン森崎36【守護神】


[282]2 ◆vD5srW.8hU :2010/03/20(土) 18:41:51 ID:pfL6302H
〜静岡県南葛市、大空家〜

その時翼は一人で何も映っていないテレビとそのリモコンを交互にぼんやりと眺めていた。
彼の母と弟は買い物に行っておりここには居ない。父は何時もの様に何処かの海の上なのだろう。

翼「…そろそろ終わったかな…」

やがて衝動に耐え切れなくなった翼はのろのろとリモコンに手を伸ばしテレビの電源を入れた。
ちょうどスポーツ番組のチャンネルに合わせてあったテレビはすぐに表彰式の様子を映し出した。

テレビ「間も無く大会運営委員会会長の卯蔵武曽氏から優勝カップが森崎くんの手に渡されます!
誇らしい笑みと共に堂々と歩む森崎くん!彼の未来には一体どんな栄光が待ち受けているのでしょうか?
森崎有三の伝説はまだまだ始まったばかりです!彼と全日本ユースの更なる躍進が待ち遠しい!」

翼「そうか…森崎が勝ったんだ…」

自分でも判別出来ない程複雑な感情と共に力無く呟く翼。
しかし彼が無気力で居られたのはそこまでだった。

アップで映っていた森崎が突如激痛に顔を歪め、優勝カップを手に持ったまま前に倒れたのだ。

翼「…えっ!?」

テレビ「こ、これはどうした事でしょうか!?森崎くんが、森崎くんが表彰台から倒れ落ちました!
そしてそのままピクリとも動きません!周囲に人が集まっていますが何の反応も無い様です!
ああっ、ただいまタンカが運ばれてきました!場内は大パニックで凄まじい騒音です!
え?何?ちょ、そりゃ無いでしょ!こんなタイミングで時間切れだなんて!このままじゃお茶の間の皆さんが…」

テレビ越しでも聞こえるとてつもない騒音。職務を忘れる程興奮した実況の叫び声。
それらは放送時間と言う制限によってすぐに消えてなくなり、大空家の居間には静寂が帰ってきた。

そして翼は無意識に呟いた。自分でも聞き取れない程小さな声で。

翼「なんだよこれ…」


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0ch BBS 2007-01-24