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【真・東洋の】キャプテン森崎36【守護神】
[323]2 ◆vD5srW.8hU
:2010/03/22(月) 18:30:01 ID:ShjjSqVH
翼「あ…ああ…あ…!」
壁と窓ガラスにはマラドーナなど名選手のポスターに様々のサイズのサッカーボールやクラブロゴのシール。
柱には中学生時代に刻んだ「おれたちの夢全国制覇V3!」の文字。
本の類はサッカーに無関係な物など殆ど見当たらず、子供の頃遊んだおもちゃもサッカー関連の物ばかり。
勿論サッカーボールは部屋中にいくつも転がっており、ユニフォームや運動着が大半を占める
衣装箪笥の底にも使えなくなったサッカーボールの残骸がどっさり。
安息を求めに来た筈のベッドのかけ布団まで水玉模様ならぬサッカーボール模様である。
大空翼と言う一人の人間のこれまでの生き様が凝縮された部屋。
数え切れない程の思い出を積み上げてこうしてきた自室。
それは今の翼には恐怖しかもたらさなかった。
翼「か…帰ろう…じゃなくて、戻ろう…」
這う様に自室から遠ざかりながら翼は自分に言い聞かせる様に呟いていた。
だが今の彼に自分を安心させられる言葉は何も思いつかなかった。
翼「ブラジルへ戻ろう…寮の部屋はあんなになっていないから…ブラジルに戻って…戻って…
何をするんだ…トップチームに混ざって、サッカーを…サッカーをしに、戻る…」
彼は今、怯えていた。サッカーが好きではないと言う概念に。その概念を否定できない事に。
翼「嫌だ…嫌だ…サッカーが嫌いだなんて…嫌だ。そんなの、嫌だ…」
ピンポーン。
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0ch BBS 2007-01-24