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【こちら松山】キャプテン松山21【地底に潜入した】
[925]キャプテン松山 ◆RxYivCScyw
:2010/03/28(日) 23:50:10 ID:???
さとり『わかりますか? 現在の貴方が何を欠いて、何を過去に置き去りにしてきたのか。
喪ったものが辛くて、惜しくて、傷と渇きを癒そうにも周囲は冷たく、やがて最大のトラウマとなった。
解消するか抑え込まない限り……貴方がここから先の未来で何を得ても、きっと……代替にしかなりません』
藤沢美子。
何ら偽りもきかない精神世界で、ふらの中でマネージャーをしてた藤沢美子のことを思い出した松山。
思い出したというよりは、無意識に沈めていたのだろう。彼女への想いと、悔いと、トラウマが空間に曝け出される。
松山が鈍感故に……一緒に過ごした時には気付くことはなかったが、藤沢美子のことを憎からず想っていた。
が、彼女は失意と共に渡米し……もう一人のマネージャーには最低と罵られるなど、不可解な事態が起こる。
刺繍付のハチマキの存在に気付き、謝ろうにも本人は居ない。 遠いアメリカに中学生が足を伸ばす事はできない。
苦楽を共にした筈なチームメイト達の反応も淡白で、気付けば孤立し、残り僅かながら辛い中学時代がスタートした。
謝罪できず、心がぶ厚い雲に覆われての学校での日々を過ごしてる内、やがて藤沢とハチマキは心理的外傷となった。
松山「ふ、藤沢ぁ……うう、ぅ……!」
松山の後悔と哀哭が静寂を引き裂く。
さっきの映像は、さとりが言う渇きを潤す為、松山が日々の中で無意識に"こうあればいい"と願った願望の鏡像。
光が差し込み、その鏡像が、ハチマキをした"松山光"が再び現れた。
溢れ出ていた涙を、こいつだけには見せたくないと、松山は袖で乱暴に擦って拭い、腫れて赤くなった眼を向けた。
さとりが一度声に詰まったようだが、声音は変わらず平坦で静かだった。
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0ch BBS 2007-01-24