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【どん底からの】キャプテンEDIT2【出発】


[586]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/03/18(木) 20:25:03 ID:HdLKyJYM
実況「試合終了です! ともに1年生が10番を背負う両校の戦い、終わってみれば南葛の圧勝! 6−0という圧倒的な大差です!」

観客「やっぱ、10番の差がデカかったな」「金成とか聞いたことねーし」「やっぱり翼はすごいなー」
「森崎も何気に上手くなってね?」「いやあ、相手がショボイだけだろ?」

森崎(ぬぐぐぐぐ……! あのアホが悪目立ちしたせいで、俺の活躍が不当に低く評価されているじゃねえか!
くそっ! こうなったら、二回戦からはオーバーラップを解禁だ! 派手に目立って、活躍しまくってやる!
そうと決まったら、さっさと帰ってドリブルの練習だ!)

苛々した表情で、この後の練習計画を考える森崎。
試合前に交わした金成との挑発合戦は、既に忘れていた。
普段ならば、負かした相手の傷に塩を塗りこむような追い打ちをかけるのが常である。試合前の挑発も、その下拵えのはずだった。
だが今の森崎にとってはそれよりも、今後の試合で翼以上に目立って活躍する方が、優先するべき課題だった。
あるいは、思っていたより弱過ぎた相手に、拍子抜けしていたのかもしれない。

金成「もり、さき……」

森崎「あん? なんだよ?」

話しかけてきた金成に、森崎は鬱陶しげに応じる。興味や関心といったものが、一切感じられない表情と声音。
それは下手に勝ち誇られること以上に、金成の矜持を傷つけた。
そして敗北にうなだれていた自尊心に、強く火を点けた。


0ch BBS 2007-01-24