※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ 現行スレ 投票 最新20

1- レス

【どん底からの】キャプテンEDIT2【出発】


[58]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/03/08(月) 01:06:40 ID:H7Hq3SFY
小豆沢「僕も、君と同じく県外から来たっていうのは知ってるだろ?」

大前「ええ。南武大付属小の小豆沢といえば、有名でしたから」

小豆沢「県外からきて顔見知りが一人もいなかった僕は、入学してからずっと、サッカーを通じてしかみんなと関わりあえなかった。
ほとんど唯一のとりえだからね。県大会で活躍してからは、友達もずいぶん出来た。同じ目標に向かって努力しているから。
気を許し合うのは当然だ。けど――」

その続きは、なんとなく大前にも察せられた。

大前「――目標が同じだったのは、県大会までだったんですね」

小豆沢「その通りだよ。みんなは県でナンバーワンになると満足して、それ以上を望まなくなった。全国大会なんて物見遊山さ。
当然だよね。ここは僕のいたスポーツの強豪・南武大付属ではなくて、サッカーが盛んでない地域の普通の学校何だから。
それがたまたま、県内では強い部類だっただけでね」

全国大会で勝つ。そういう遼遠な目標を共にする同志は、小豆沢にはいなかったのだろう。

小豆沢「もし早瀬が同級生だったら、こんな悩みとは無縁だったかもね。
彼と一緒に、どこまでも上を目指して戦っていたかもしれない。
けど、みんなとサッカー以外の時間を共有したりするうちに、僕は妥協する方向に心が流れてしまった」

――今が楽しいなら、このままでもいいのではないか。
――無茶な目標を掲げて雰囲気を壊すより、このままでいるべきではないか。

小豆沢「勿論、全国で勝ちたいという気持ちはあった。けど、新しく掴んだ居場所を危うくすることも出来なかった。
その結果が、何でもこなすトップ下・小豆沢の誕生さ。部活動のキャプテンとして理想的に振る舞い、試合では大活躍。
チーム内で立場を維持しながら、全国大会ではあわよくば自分一人の力で勝とうとする。夢への未練と現実への妥協の産物だ。
……我ながら浅ましいや」

大前「小豆沢さん……」


0ch BBS 2007-01-24