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【ガッツは】ファイアーモリブレム14【寝て増やせ】


[576]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2010/03/31(水) 20:18:55 ID:???
松山「(俺はどうしようもない馬鹿だった。チームのことも、マネージャーのことも何もかも解っていたつもりでいた。
   けれど、俺は何一つ理解しちゃいなかったんだ。俺はふらの中サッカー部のみんなを愛していたんじゃない。
   信頼し、信頼されあう関係を築こうとしている理想のキャプテン像を演じる身勝手な自分だけしか愛していなかったんだ!)」

松山が築き上げてきた信頼という名の絆は、一方通行で自分勝手な感情だったのだと、暗い青春時代の中で胸が裂けるほど痛感した。

松山「(誰かを想う気持ちは素晴らしいことだと思う。だけど、それはあくまで両方の感情があってのことなんだ。
   俺は仲間のためを思ってラストパスを出したことが何度もあったが、それは相手にとってはただのプレッシャーの押し付けだったんだ。
   そんなことも解らずに俺は…チームワークだの、信頼だの、偉そうに語っていたんだ。
   皆の気持ちを理解しない愚かで自分勝手なキャプテンだった……)」

ハチマキを失ったあとのあまりにも惨めな境遇に、松山はかつてのチームメイトを呪ったこともある。
だが、今では一度でもそんな愚かな考えを持った自分を呪いたいと思った。

松山「みんな…こんな俺についてきてくれて、本当にありがとう……!
   藤沢……!こんな、こんな俺のことを……あんなに思っていてくれたなんて……!
   ごめんな……俺、馬鹿だったよ。どうして気付いてあげられなかったんだろうな……!
   け…ど…も、もう……二度と…間違え……ないから……!も、う、に、ど……と………!」

藤沢に会いたい。会いたい。会って謝りたい。やり直したい。逢いたい。あいたい。アイタイ。

意識が飛ぶほど息を絶え絶えにして走った。そこから先はよく覚えていない。
空港にたどり着いたということは、ヒッチハイクなどをして何とか空港までの足を確保したのだろう。

そして…おぼつかない松山の視界の奥に、その少女は立っていた。目を潤ませ、自分の方を見つめている。

松山「ふ……じ………さ………」

全身から力が抜けていく。もう立つことすらできないほど、松山の体力は底をついていた。
けれども、前のめりに倒れながらも既に体の一部のように握り締めていた右手の鉢巻だけは離さなかった。

藤沢「松山君!!」


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0ch BBS 2007-01-24