※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ 現行スレ 投票 最新20

1- レス

【ガッツは】ファイアーモリブレム14【寝て増やせ】


[577]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2010/03/31(水) 20:20:35 ID:???
ガシッ!!ズダダッ!

藤沢は倒れる松山を腕で支える。が、想像以上に重い男子の体重を、藤沢の細い腕では支えきれない。
崩れ落ちそうにならないように、抱きかかえるように支えた。傍から見れば、若い男女が深く抱きしめ合っているようにも見える。

松山「……ふじ、さわ…だめ、だ…よごれ、ちまうよ……」

試合を終えたばかりの松山は汗と土ぼこりで泥だらけになっていた。一度どこかで派手に転んだのだろう。膝には赤黒い血が染み出ている。
藤沢の純白の洋服が、松山の熱と共に汚れで染まっていく。

藤沢「ううん……いいの。これは…松山君の……懸命に戦った、証だから」

松山「……………藤沢………」

あの時。彼がハチマキを解いて相手選手に手渡した瞬間、この淡い初恋は終わりを告げたと思っていた。
けれども、彼は現れた。その右手には失ったはずのハチマキをしっかりと握り締めていて。

松山「こんな……好きな女の子の気持ちに気付かない、馬鹿で、鈍感で、自分勝手な俺を……今まで見守ってくれて……ありがとう」

藤沢「……私、後悔した。こんな、悲しい気持ちになるのなら、松山君のこと好きにならなきゃよかったって………でも」

松山が頑なにハチマキを握り締める右手に、藤沢は優しく白い掌を重ね合わせる。

藤沢「…好きでいて、よかった………松山君!!」

そして、彼女は瞳に溜めていた涙をボロボロと流した。彼女の心を象徴するような暖かな雫は松山の手に零れ落ちる。
その瞬間、松山を覆っていた陰気な影は消え、その顔からは生命力溢れた荒鷲のような凛々しい顔つきに変わる。

松山「………手紙、書くよ。電話もする。だから、元気で行ってこいよな。
   このハチマキ。もう絶対に、手放さないからな。もう二度と、藤沢を不安な気持ちには……させないからな!」

藤沢「うん………うん!」


名前

E-mail



0ch BBS 2007-01-24