【燃える虫姫】幻想のポイズン30【焦る秋神】

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[611]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To ：2010/03/27(土) 22:05:38 ID:???
＞オータム一の慎重派→ ダイヤQ =静葉（これだけの作物……純粋な愛が無ければ作れないわね……）　それなりには警戒を解いた！
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静葉が驚いていたように見えたのは、何も幽香の姿の事ではなかった。
静葉が注目をしていたのは、幽香が自慢げに掲げていた大根。
未だ土が付着しているそれは、しかし傍目から見ても瑞々しく張りがあり。
豊穣の神の姉として、幾多の農作物を見てきた静葉ですら目を見張るものであった。

静葉「……少し、いいかしら？」
幽香「ええ、どうぞ？」

一応は断ってから、大根を手に取り繁々と観察を始める静葉。
付着していた土の匂いを嗅ぎ……それから口に含んで味を確かめる。
その行為に反町が驚くのを……しかし、気にせず。
静葉はそのまま大根を一口齧り、そのあまりの美味しさに硬直をする。

静葉「こ、これは……」
幽課「いかがかしら？　お口に合うといいのだけれど？」
静葉（甘い……！　なんて甘い大根なの！？　皮もしっかりとしているけれど、かといって堅すぎない！
　　　中身は予想通り瑞々しいし、まるで甘いジュースを飲んでいるよう！
　　　だけどくどさもなく、見事な清涼感が口の中に広がるわ！　素晴らしい……！　なんて素晴らしい野菜なの！？）

思わず感動の余りよくわからない解説を心中でしてしまう静葉。
それもまた無理からぬ事――花を愛する幽香にとっては野菜を作るのも無論、愛を持っての事なのだ。
愛は力とはよく言ったもので、手間隙をかけて育てられた野菜はすくすくと美味しく育つものなのである。

静葉（……問題は、その慈愛の心を花以外にもっと広くの者に広めて欲しいところよねぇ）

しかしながら、少なくともそこまで悪くは無いかもしれない程度には考えを改めた静葉。
同じ植物を愛する人物としては、少なからず好感を抱いたのは確かなのである。

静葉（ただ……個人的な好意と、それとは別問題だものね）

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0ch BBS 2007-01-24