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【再会の地】ファイアーモリブレム17【アリティアへ】


[463]モリブレム ◆lT1/XKcIlo :2010/07/01(木) 17:48:26 ID:???
自分が優れた雇い主だと判断しないかぎり、決して忠誠を誓わない。
そんな気難しい賞金稼ぎのことを、人は『鞘無しのサムソン』と呼んだ。

彼はアリティアが有事の場合に、剣を振るうという契約を王家と結んでいた。
だがこの契約を結ぶのに、アリティアはかなりの時間を労したという。
なかなかこの契約に対して首を縦に振らないサムソンにサインを書かせたのは
他でもない、マルスの母親であるリーザであった。

マルスの母親リーザ。彼女はアリティアの同盟国であったグラ家の貴族の娘であった。
田舎貴族と称されるグラ家とはいえ、彼女の美貌はアカネイア随一とも称されており、
彼女の血縁の多くは姉はグラ王ジオルの妾として雇われていたほどである。
アリティアとグラの関係を深めるための政略結婚に近い形であったが、コーネリアス王との関係は良好であった。
リーザは女性にしては珍しい重騎士であり、その勇猛さが武人気質であるコーネリアスと非常に馬があったのだと言われている。

そんなリーザはなんとサムソンに勝負を挑んだのである。
既に二児の母親にもかかわらず、彼女の全ての攻撃を見切る鉄壁の守備の前にサムソンはついに一度も一本を奪うことは出来なかった。

リーザ「あなたが貴族という堅苦しい縛りに囚われることを嫌がっていることはよく分かりました。
    ならば…アリティア王国ではなく、私個人に仕えなさい。
    アリティア一の重騎士である、このリーザ・ローウェルにね?」

サムソン「…………」

リーザ「返事は?」

サムソン「は、はい……」

コーネリアス「がっはっは。流石の鞘無しも型に嵌められてしまっては手も足も出ぬか。あっぱれあっぱれ!」

もしかすれば、彼女には主君をも超えた特別な感情を抱いていたのかもしれない。
だが、そんな淡い関係はサムソンは望んではいなかった。
ただ彼女の側で、彼女だけの勇者になれればいいと思っていただけであった。


0ch BBS 2007-01-24