※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ 現行スレ 投票 最新20

1- レス

【全国が】キャプテンEDIT・10【待っている】


[456]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/06/29(火) 01:02:56 ID:???
先程に人一人を空中に吹き飛ばした脚力でのゴールキック。
蹴り出されたボールは、グングンと伸び武蔵ゴール前へ。

反町「(ううっ、ピッチの外では日向に、中では片腕の若島津に扱き使われるのか……。
寮でも目が光っているから、プライベートもプライバシーも無いし……もうやだ、こんな生活)……いけェ!!」

言いたいことも言えないこんな世の中を嘆きながら、強烈なシュートをゴールへ向けて放つ。
本人の感じる情けなさとは裏腹に、ボールはDFたちの間を針のように貫き、キーパーの手の下をすり抜けて行った。

実況「――ゴールっ! これで2−0! 後半半ばにこの追加点、そして最高クラスの守護神の存在感!
もはや東邦学園の都大会優勝は、確定でしょう!」

観客「BOOOOOOOOOOOOOッ!!」「食い下がれよ、武蔵ィ!」「そう簡単に東邦に東京代表の座を明け渡すなよなーっ!」

各地から選手を青田刈りし、拝金軍団として悪名高い東邦の優勢に、観客たちは悲鳴を上げる。
その悲痛な叫びは、大方の人間にとっては耳を塞ぎたくなるような代物であったが、そうでない者もいた。

日向「ング、ング、ング……ゲェーップっ……グフフ、愚民どもの上げる嘆きの声は、いつ聞いても心地良いぜ」

競技場に特別に設えさせた貴賓室から、瓶コーラを一気飲みしつつ試合を眺める恰幅の良い少年。
彼こそが中学二年生にして、日本財界に君臨するヒューガー会長兼東邦学園理事長兼サッカー部主将・日向小次郎であった。
その体躯は小学生時代の精悍さを失って重く肥え太っているものの、醸し出す貫禄は凡俗が身に纏えるものではない。
もっとも、昔時の気高く飢えた彼を知る者からすれば、金と権力に由来するそれを野卑と見て眉をしかめるだろうが。

日向「それにしても、やはり若島津の改造を急がせて正解だったな。
アイツのお陰で、東邦ともあろうものが都大会止まり、なんて事態は避けられた。
反町も雑魚なりにいじらしく頑張っているようだし……グフフ、これは俺が出るまでも無く、今年の全国は頂きだな」

独り言ちながら弛んだ頬を歪ませる日向。
……摂生と試合勘を欠いた今の彼は、試合に出ないことがチームに出来る最大の貢献であることは言うまでも無い。


0ch BBS 2007-01-24