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【全国が】キャプテンEDIT・10【待っている】


[457]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/06/29(火) 01:04:07 ID:???
三杉「……元よりチーム力に差はあったが、若島津まで復帰していたのか。これでは、今の武蔵に勝利は覚束ないな」

下界を見下ろす高みで心地よい夢に浸る者がいれば、浮世の塵に塗れて苦い現実を噛みしめる者もいる。
観客席で自軍の苦戦を見据える少年・三杉淳がそうだった。
籍を置く武蔵中サッカー部において、誰よりも才能と実力を兼ね備えながら、生まれ持った病の所為でベンチにすら身を置けない。
その上、日向一族の台頭により父の企業が買収され富貴な暮らしをも失った身としては、日向率いる東邦の優勢に何を思うだろうか。

三杉(せめて僕がスタメンとして出場していれば――いや、例え後半戦の30分間だけでもピッチに立てれば……。
くっ!? ストレスで胸が痛いっ! お、オマケにあの時以来荒れ気味の胃腸も……っ!)

苦痛でしかない試合観戦の心労が、三杉のひ弱な身体にも圧し掛かる。

弥生「だ、大丈夫ですかキャプテンっ!?」

顔を青くして身を折る三杉に、傍らに付き添っていた少女が手を差し伸べた。
小学校時代から縁の続くマネージャー、青葉弥生である。
三杉の眉目秀麗さと才能に心を奪われ、その悲運に身を揉む、同級生の少女である。
今もベンチワークを事情通で気心の知れた先輩たちに任せ、一人客席にいる三杉の元に献身的に侍っていたのだが、

三杉「……余計な気遣いは無用だよ。『青葉さん』」

弥生「っ!?」

だが、三杉から返ってきたのは冷たい拒絶の言葉だった。


0ch BBS 2007-01-24