【さらば】森崎in異世界完結編【遠き日】

※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票

[49]キャプ森ロワ：2010/07/09(金) 11:52:31 ID:???
「……なさい…起きなさい…有三」

（ん？何だ？誰だ？）

誰かが自分を呼ぶ声がする。それはかつてはいつも日常的に聞いていてそれでいてどこか懐かしい声。
その声に導かれるように森崎有三はゆっくりと覚醒した。

「いい加減起きなさい！有三！！」

「うわッ！！」

だが導かれるというよりは一般的にそれは叩き起こされるという方が正しいだろう。一気に布団を剥がれ
否応無しに起きる羽目になったのだから。そして未だはっきりしない意識で目の前の人物をぼんやりと見詰める。
その顔には見覚えがある…というよりあって当然で、森崎の母親であった。

「え？あ？ここは…あれ？どこだ？」

異世界での記憶と今の現実の記憶が混濁して目の前に母親がいるという事実とここが自分の部屋という事を
認識するまでしばらくの時間を要した。

「もう…何を寝ぼけてるの。今日は朝練だから早く起こしてくれって言ったのは有三でしょう？
朝ご飯は出来ているから早く着替えて来なさい？」

渋々気だるげに体を起こしながらも、何故か違和感を感じる。今の現実こそがいつもに日常的に行われてきたはずなのに。
そして森崎は立ち上がろうとして自分が両手に何かを握りこんでいるのに気が付いた。

「これは……やっぱり夢じゃ…ないんだよな……俺は…戻ってきたのか…」

右手にはオールスターズメンバーの名前が書かれたスコアブック。左手にはヤンから貰ったメモ帳があった。

前次写