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【さらば】森崎in異世界完結編【遠き日】


[50]キャプ森ロワ:2010/07/09(金) 11:53:32 ID:???
「はぁ…お袋の料理ってあんなに味気なかったけなぁ…」

久方ぶりに食べた母親が作る朝食に何となく物足りないものを感じながら森崎はとぼとぼと通学路を歩いていた。
そこでふと気が付く。

「ん?でも向こうの世界で食ってたのって結局何だったんだ?…そういやヤン提督が言ってたな電脳世界って……」

何となくそれ以上は精神衛生上宜しくないと判断して考えるのを止め、それを振り切るように
今度はヤンから貰ったメモ帳にじっくりと目を落とす事にした。

(…何々…セービング技術は素晴らしいがそれ故にそれのみに頼り過ぎる傾向があり、試合後半息切れする
最大の原因でもあるか…ちぇ、初っ端から痛いとこ付いてくるねぇ…試合データによると…うわぁ…
俺って浮き球でも全然飛び出さないのな…やっぱもう少し選択肢は増やさねぇとなぁ…でこれを解消するには…
フムフム成る程なぁ…いやあ本当に良く分析してるぜ。あの人の頭の中一体どうなってんだろうな?
…後は…ゲッ!このままやってるといずれ腰をやっちまうだって?ウムム……ほう…こんな練習方法もあるのか…
この練習方法なら腰にもそんなに負担を掛けなくても良さそうだ…ん?この練習プランって…ジジイ考案なのか…)

メモを読みふける森崎の耳に突如ボールが弾む音が飛び込んでくる。何となくその音源の方へ視線を向けると
天下の公道でサッカーボールをドリブルしている少年…大空翼が目に入る。そして翼の方も森崎に気が付くと
あからさまに嫌悪感を示しながら顔を逸らす。ここでもし以前の森崎であったならば同じように不快感と共に
翼から目を逸らし、悪態のひとつでもついていた事だろう。

(やっぱり向こうでの記憶は無いみたいだな…)

しかし森崎は特にそれを気にするでもなく、今の態度でやはり翼から異世界の記憶は無くなっていると冷静に分析を行っていた。
もし記憶があれば今の自分みたいに違った反応を見せるはずだからだ。無論それでも翼に対して完全にわだかまりが
無いかといわれれば流石にそこまでは無かったが。だが翼に対して無闇に敵対心をもつ理由はもはや森崎の方には無かった。
だからこそ気づき得たのかもしれない。異世界で見せられた別世界の大空翼と目の前の大空翼の違いに。


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0ch BBS 2007-01-24