【勝利者と】幻想のポイズン40【敗者たち】

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[404]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To ：2010/08/29(日) 19:02:45 ID:???
だが、一体どうして西尾浩司？などという人物の名前を名乗っていたのか。
どうして自身の身を偽る必要があったのかという疑問が反町の中で湧き上がり。
反町はその事を質問するのだが……西尾？――否、カルツはその質問に対してすぐさま笑みを浮かべながら答える。

カルツ「いきなり訳のわからん場所につれてこられて本名を言える筈もないじゃろう……。
　　　　じゃから咄嗟に偽名を名乗ったという訳じゃ」
反町「そ、それにしたってどうして西尾？なんて日本人名を名乗ったんだよ。　逆に怪しすぎるぞ！！」
カルツ「その点はワシの完全な落ち度じゃのう……。　まあ、何故西尾？と名乗ったかと言われれば……。
　　　　実際、その西尾浩司という人間とワシとは浅からぬ縁があるからじゃ」
反町「どういう事だ……？」
カルツ「実は日本におる西尾という奴とは……異母兄弟という間柄なんじゃよ」
反町「な、なんだってー！？」

一体なんなんだその裏設定はと思いながら、またもや仰天をする反町。
どうやら西尾？――ではなく、カルツと日本にいる本物の西尾浩司という人物とは父が同じ人物であるらしく。
カルツはその事実をここ最近(とはいってもこの幻想郷に来る前だが)、父親から聞かされたらしい。
そして、偽名を名乗る際――咄嗟に出てきてしまった名前が、その西尾浩司という名前だったというのである。

反町「な、なんてむちゃくちゃな話だ……。　静岡県民会の皆さんが怒るぞ……！」
カルツ「ワシの兄弟……西尾の事を調べている内に、静岡の文化にも慣れ親しんだ。
　　　　しかし、ワシはゲルマン民族――誇り高きゲルマン魂を持ったサッカー選手じゃ。
　　　　静岡は愛してはおるが……それでも、ワシは……どこまで行ってもゲルマン民族なんじゃよ……」
反町（なんというダブルスタンダード……）

苦々しげにそう呟くと、西尾？――ではなく、カルツはようやく真実を語れたと晴れやかな笑みを浮かべ。
やがてキッ、と表情を引き締めると反町の胸をコツンと叩きながら今一度口を開く。

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0ch BBS 2007-01-24