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【勝利者と】幻想のポイズン40【敗者たち】


[521]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/09/02(木) 00:05:02 ID:???
〜地底の入り口 洞穴の中で〜

一方その頃、今日の試合を見にやってきていた地底の面々――黒谷ヤマメやキスメ、水橋パルスィといった者達は。
ネオ妬ましパルパルズメンバーであるアリスや藍、妖夢、しっとマスク、シェスター……そして、監督の松岡に見送られつつ。
合宿に参加する前に地底で遣り残した事、やっておきたい事などをやりに地底に戻る最中であった。

しっとマスク「しかし……これで、しばらくは我らもバラバラになるのだな……」
妖夢「そうなりますね。 私とパルスィ、ヤマメにキスメは全幻想郷に選ばれましたが……」
アリス「私は魔界に戻るし」
シェスター「僕は西ドイツに戻るしね! ああ、とうとうこの日本文化が染み付いた幻想郷ともお別れかぁ……」

洞穴の中、不意にしっとマスクが発言した一言を契機に、一同はしばらくメンバーが別々の陣営に別れ。
それぞれが敵対をしてしまうという事にどことなく寂しさを覚えつつ……。
それでも、それもまたサッカーをやる者の宿命であると割り切ったような様子でいる。
そんな中、日本文化を愛し、日本の古き良き風景などをそのまま再現したような幻想郷との別れに。
万感の思いを感じていたシェスターは涙ぐみつつ、ネオ妬ましパルパルズのメンバー全員を見つめる。

シェスター「今度会う時は、敵同士になっちゃうんだね、パルシー、アリス……」
アリス「出身地が違う以上、ナショナルチームの所属が違うものになるというのもまた当然でしょう。
    それに、貴方だって西ドイツを見捨てられる訳ではないんでしょう?」
シェスター「そりゃそうさ! 幾ら日本を愛しているからって……西ドイツを捨てる事なんて出来ない」

アリスの言葉に声を荒げつつ反論をするシェスター。
日本を愛するシェスターではあるものの、その心の奥底にはしっかりとした愛国心があり。
西ドイツの為に戦うという気持ちは、当然ながら強い。
しかしながら、それでも――同じチームの一員としてここまで戦ってきたパルスィらと戦うのには抵抗があるのか。
中学生という、世間一般ではまだ子供とされる彼の年齢を考えればこれもまた仕方の無い葛藤をする。


0ch BBS 2007-01-24