【目指すは】黄金のジノ1【ファミコンジャンプ】

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[311]黄金のジノ ◆k6jzzkzejA ：2010/08/25(水) 23:15:38 ID:???
ナージャ「……私が、実家に無理を言って、このダンデライオン劇場を立ち上げたのは……
私達、認められなかった役者達の表現の場所を作る為だったんです。
私も認められなかったし、グッズを作っては在庫の嵐でした。」
ジノ「…………。」
ナージャ「子供達の夢や希望…。それを見せる為に、使い減らされて捨てられていく役者は、山のようにいます。
……そちらにいるマグロ漁師さんは、わずか８日で解雇されました。
そんな私達でも、子供達に何かしてあげられないか…。それを思ったんです。」
ジノの脳裏に、子供達の笑顔が浮かんだ。
何にも代えがたい子供達の笑顔。それを彼女達は見たいのだ…。
ジノ「………わかります。その気持ち………。」
ジノの心が篭った言葉に、ナージャが少し涙ぐんだ。
ナージャ「あ、す、すみませんね！私、涙脆くて……」
ジノは、そっとハンカチを渡す。この洗練された動作は、イタリア人として当然のスキルだ。
ナージャ「そ、それじゃ、演目が始まりますし、良ければ見て行って下さい！私、少し準備がありますので、失礼します！」
ナージャが鼻を啜りながら走り去る。
………演目は、正直全く面白くなかったが、気合いの入った良い演技だった。
ジノ「(…初心に返るようだった…。人に夢を与える仕事は、やはり素晴らしいな…。)」

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0ch BBS 2007-01-24