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【アリティア】ファイアーモリブレム19【最大の危機】
[858]モリブレム ◆lT1/XKcIlo
:2010/09/11(土) 23:12:08 ID:???
森崎「……俺は強くなりたい。でも、俺の今の体は強くなることを拒んでいるかのようだ。
それが悔しいんだ。どれだけ進んでもゴールが見えないマラソンを走らされているみたいなんだ…!」
弱音など人前で吐くまいと思っていた。弱みを見せることはすなわち相手に主導権を与えてしまうことだから。
だがこの敗戦続きで凛とした心が折れかかっていたのだろう。森崎はモロドフについに弱音を吐き出した。
モロドフ「…森崎殿。これはサッカーのど素人の独り言じゃから聞き逃してくれても構わん」
穏やかな口調で語るモロドフ。森崎が顔を上げると、モロドフは静かに背を向ける。
モロドフ「取り返しのつかない過ちを犯し、後悔することしか出来ず道を見失う。
それでも人は立ち止まったり引き返すことは許されん。それが人の定めじゃ」
森崎「……(リセットのことを言っているのか?)」
モロドフ「今まで通りの生き方で通じないと理解したのなら、違う生き方を見つけなければいかん。
それは今までの自分の生き方を否定する勇気が必要になってくる。
これまでの自分の経緯をリセットし…新たな自分を構築する必要が出てくるじゃろう」
そこまで言うと、モロドフは森崎に一つの薬ビンを手渡した。
モロドフ「お前はこれまでの過去…自分を。『キャプテン森崎』を捨てる覚悟があるか?」
森崎「これは…?」
手渡された薬ビンにはかすれた文字で読みづらかったが『ファイアーモリブレム』と書かれていた。
モロドフ「もし、お前が新たな生き方を求め、新たな力を欲すると言うのならそのビンの中身を飲みなさい。
だがそれは…酷く辛いことになるかもしれん。お主はまだ若い。それほど生き急ぐことはないですぞ」
森崎「…おいおい、何を訳の分からんことを。俺は今までも、そしてこれからもキャプテンの森崎有三だぜ。
それに舐めてもらっちゃ困るぜ。こんな薬に頼らずとも俺は俺なりにもう少し足掻いてみるさ」
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