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【井の中の虎】幻想のポイズン41【幻想を知らず】
[683]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To
:2010/09/26(日) 00:53:45 ID:???
翼「なら……どうするというんだ、三杉君! このまま、指を銜えて敗北を享受するしかないのか!?」
三杉「そうは言ってない……ただ、これから皆には気持ちの段階で反町達と相対する時に思って欲しいんだ。
君達は……いや、『僕達』は、確実に『反町』達よりも下の存在なのだと」
日向「!!」
三杉「そうだよ、日向。 反町は……彼は、君よりも上を行くストライカーだ。
圧倒的過ぎる、正に雲の上のような存在に……彼は成り代わったんだ。 それを、認めるんだ」
反町を格上の存在だと、自分よりも上の存在だと認めろという三杉の言葉。
その言葉にいち早く、そして、誰よりも大きく反応をしたのは――全日本のエースストライカー、日向小次郎。
彼は三杉の言葉を聞いた瞬間に大きく体を揺らして、無表情となった顔を表に上げ……。
ギリギリと、まるでブリキの人形のようにぎこちない動きで……自陣へと戻った反町へと視線を向ける。
日向(俺が……反町に、負けるだと……?)
常に格下だと思い、若島津や沢田がいない時の小間使い扱いをしていた少年。
反感を持っているのは重々承知していたが、それでも反抗する勇気は無い事まで把握しており。
圧倒的な財力と暴力で、支配をしていた少年――反町一樹。
抑圧され、言いたい事も言えないままだったその少年は……今はチームメイトに囲まれ。
手荒い祝福をされながら、どこか自信を漲らせる表情を浮かべつつメンバー達と笑いあっている。
日向(あんな野郎に……俺が、負けるのか……!?)
力を持つ者こそが一番だという持論を持ち、チームプレイなどクソくらえだという信念を持つ日向。
だからこそ、東邦学園でもとにかく力を誇示して舎弟を従え、戦ってきた。
その信念が間違っていたとは思わず――現に、彼には若島津や沢田が片方は力に陶酔し、片方はただ暴力に怯えるように付き従っている。
強い者こそが正義――力こそが、この世の最大にして絶対の存在なのだと、そう考えていた日向が……。
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0ch BBS 2007-01-24