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【井の中の虎】幻想のポイズン41【幻想を知らず】


[684]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/09/26(日) 00:54:49 ID:???
日向(あんな……あんな……クソみてぇな、シュートしか打てなかった野郎に!?)

しかし、そのクソみたいなシュートしか打てなかった反町は……。
クソみたいなシュートを磨き上げ、精度を極限まで重視した日向とは真反対になるかのようなシュート。
的確にコースを狙い、地味ではあるがとにかくゴールを奪う事に執着をしたシュートを打てるストライカーへと変貌した。
力を持たず、力を持つ者を嫌いながらも、力に従ってきた反町一樹が。
日向とは違う形の、日向を越える力を手にしてしまったのである。

ギリギリギリ……

日向「……っ!!」
翼(日向君……余程、ショックなのか。 手が……)

反町の凄まじさを、一流のストライカーであるがゆえに知ってしまった日向。
自分の足を舐めるのがお似合いだと思っていた男に抜かれてしまったが為か。
シュナイダーに敗北感を感じた時以上の、屈辱感が日向に襲い掛かり……。
日向は、しかし、言葉を発すればそれはただの負け犬の遠吠えとなる事をわかっている為か。
ただ口を閉じつつ、それでも、手を固く固く握り締め、爪が食い込み血が出ても構わず強く握る。
一同はそんな日向の様子に、鬼気迫るものを感じながらも、触れがたい雰囲気を察知して声はかけず……。
目を逸らしながら、具体的にはこれからどうするのかと話し合う。

翼「……とにかく、三杉君の話はわかった。
  確かに三杉君の言うように、相手は俺達よりもずっとずっと格上だ。
  テクニック、パワー、スピード、全てが赤子と大人みたいなものだよ」
岬「それを理解したうえでどう試合を進めるのか、だね……」
井沢「右サイドを突破したらどうだ? 左サイドは12番(静葉)と4番(穣子)がいて固いが……。
   右サイドの選手たちが相手なら突破出来そうなんじゃないか?」
三杉「無理だね。 向こうから見て左ボランチのヒューイ選手はかなりのタックルの名手だ。
   幻想郷でも、一、二を争う程のストッパーだよ」
井沢「あ、あんな体格で……?」
三杉「井沢、その考えはやめた方がいい。 彼女達に……僕達の常識は通用しないんだ」


0ch BBS 2007-01-24