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【井の中の虎】幻想のポイズン41【幻想を知らず】


[695]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/09/27(月) 00:34:22 ID:???
そして、三杉が完全に放心しきっている若林を見て呆れたようにため息を吐く中……。
日向は三杉の言葉を心中で繰り返しながら、ただの数合わせの守備に回されてしまう自身の立場に愕然とし……。
自身に対する激しい憤慨から更に拳を握る力を強くし。
早田は先ほど見た反町のボレーシュートを脳裏に過ぎらせながら、小さく首を振って困惑した視線を宙に彷徨わせる。

森崎「やはり反町のシュートは一流……いや、超……超々一流レベルにまで昇華されてたようだな」
沢田(あ、あわわわわわ……!! そ、反町さんが日向さん以上に!? あ、あれ!?)
若島津「そんな……馬鹿な……!? あの反町が……!?」
森崎「若島津、お前の目もずいぶんと節穴みたいだな。 反町のパワーアップに、気づかないなんてよ」
若島津「くっ……!」
新田「(相変わらずムカつく言い方だけど……でも、見る目だけは確かなんだよな、この人……。
   ……っていうか、反町さん。 幻想郷ってトコにいたからあれだけ強くなったのか?
   だ、だとすれば……折角呼び出されたのに帰ってきちゃった俺って……)」

因みに、全日本のベンチでは自らの予想通りに事が運んだ森崎がえらそうにふんぞり返り。
反論をしていた者、反町の成長を否定していた者達はそれとは対照的に居心地悪そうにパイプ椅子で身を縮めて座る。
そして、そんな中でただ一人――。
成長性だけを買われて全日本入りをした、大友中学の新田瞬は……。
かつて幻想入りをした時に僅か45レスで退場をしてしまった自身の運命と選択を……。
ただただ、唖然としながら……それは自身のサッカー人生の中で最大の選択ミスだったのではないかと考えていた。

新田「(……でも、いたらいたで、なんだかんだで目立たない存在になってたかもしれない)」

そう新田が考えていた頃、魔界のどこかで、自称幻想の軽業師の方がくしゃみをしていた。


0ch BBS 2007-01-24