【Somewhere】黄金のジノ3【Over the Rainbow】

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[699]黄金のジノ ◆a5vIUIiqDI ：2010/10/31(日) 22:12:52 ID:???
★朝食ダイヤQ ★
ダイヤ…香草のパスタ

ジノ「僕は、香草のパスタで。」
マスター「お目が高いね。ウチ自慢の一品だよ。」
メニューを聞き終わると、ウェイトレスが皆に紅茶を運んで来た。

一息ついたように、フランツが外を見る。
フランツ「…モデナに来て、早くも５年ですか。」
ナオミ「…あっという間ですよね。時間なんて。」
アンニュイに頬杖をつく二人は、どう見ても夫婦のそれである。
ジノ「…ご結婚は、されないんですか？」
思わず口に出た言葉。失言を悟ったジノだが…
フランツ「…家庭の事情ですよ。
私は、オーストリアの旧家の出身。ナオミは、ロマ出身ですからね。…それを好ましく思わない人間がいるんです。」
ナオミ「私は別に、どうでもいいのよ。事実婚でも何でも。ただ…子供は欲しいけどね。」
ジノ「ぶっ！？」
変な所に紅茶が入ったらしい、ジノが盛大に噎せる。
フランツ「大丈夫ですか？」
フランツがジノにハンカチを渡す。
…フランツ愛用の香水の香りが染み込んだ、ハンカチ…
ジノ「(こ、この人は、いちいちこだわる人か…)」
良いものを買い、長く使うのがフランツの美徳なのだろう。
デザインは多少古いが、仕立ての良い服を着ている。胸の万年筆も、使い込んでいるのが一目でわかる。
フランツは若いが、何か老練したような所がある。じじむさいとも言えるが、それも彼の個性なのだろう。

食事が運ばれ、三人で食べる。
フランツは、フリターテンスッペ。ナオミには、テーブルを埋めんばかりの食料が来た。
ハンガリーでは、朝食を沢山食べる。フランツは朝はあまり食べきれないので、フリターテンスッペを好んでいる。
ジノ「ンまーいっ！絶品だ！」
バジルなどの香草を使ったパスタ。ジノの口にはピッタリだった。
…みか、長門あたりはとても食べきれないだろうが…。

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0ch BBS 2007-01-24