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【Somewhere】黄金のジノ3【Over the Rainbow】


[900]黄金のジノ ◆a5vIUIiqDI :2010/11/19(金) 18:59:54 ID:???
C 近所の皆について

ジノ「そういえば、近所の皆ってどうしてる?」
ジノの問い掛けに、パオロは再び配電に目を落とした。
パオロ「お隣りのシモネッタちゃんは、夜の街に。お向かいのマッテオくんは大学。皆、それぞれさ。
………アレッサンドロくんは、ギャングになったしな………。」
ジノ「……………。」
懐かしい名前と同時に、昔には戻れないという痛みがジノを襲う。
ジノ「……アレッサンドロが……。」
昔馴染みの分、余計に知りたくなかった。
パオロ「ビアンカちゃんは、母親が亡くなって、親父さんと山奥の村に引っ越した。
アントニオくんは、レストランに勤めている。」
パオロは、ジノの表情を見ようとしなかった。
パオロ「エリザベッタちゃんは…今は…夜の客引きをしている。」
…ジノの表情が、悲痛に歪んでいたからだ。
皆、大切な仲間だった。シモネッタ、アレッサンドロとは、ミラノ幼稚園でおままごとをして遊んだ仲間だ。
ビアンカ、エリザベッタも、小学校の時によく話していた。
黄金の時間を過ごした、子供の時。
皆、好む好まざるなく変わってゆく…。戻れぬ時間の中で、皆は変わってしまったのだろう。
ジノ「(………遠くに来たんだな………。)」
感傷に浸るジノ。自分は、皆に夢を見せられているのだろうか…。
パオロ「ジュゼッペくんは、木工と機械と工学の研究をしている。…自立式の人形を作るんだと。」
ポジティブな話も、ネガティブな話も、パオロは全部言った。
ジノ「…ありがとう。」
後味の苦さを、ジノは噛み締めた。


0ch BBS 2007-01-24