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【戦わなければ】幻想のポイズン43【生き残れない】


[679]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/11/09(火) 01:27:11 ID:???
そんな折、不意に咲夜に声をかけたのは……なんと主人である、レミリア=スカーレットであった。
お手製のハチマキを台無しにされ、咲夜に対して激昂をしていたレミリア。
果たしてどうして彼女がこの時、咲夜に声をかけたのかというと……。
幾らハチマキを台無しにされようとも、咲夜がレミリアをしっかりと思っている。
その意図が、この練習からしても――日々の行動からしても感じ取れていたからである。

レミリア「(あのときはショックだったけど……でも、咲夜は咲夜で、元々抜けた所はあったからね。
      むしろあのような回りくどいやり方をした私が悪かったわ。
      この子は完全で瀟洒に見えながら、不器用……だけど、誰よりも私を思ってくれる子。
      それだけで十分よ)」
咲夜「お嬢様……紅茶でしょうか? 少々お待ち下さいませ、ただいまご用意いたします」
レミリア「ああ、いや、違うのよ。 ちょっと咲夜が頑張っていたようだから様子を見に来たの。
     しかし……中々成果は出てないみたいね?」
咲夜「お恥ずかしい限りです……」

完全に咲夜を許した状態のレミリアは、しかし、咲夜にハチマキの真意を今更説明する事はなく。
練習の成果が出ていないことを指摘しながら、ボールとゴールを交互に見やる。
一方、純粋にレミリアが練習を見に来てくれたのだと思った咲夜は小さく笑みを浮かべ……。
しかし、結果が出せていない事を恥じ、頭を垂れる。
そうして、しばらく沈黙が周囲を支配したのだが……。

レミリア「いいわ、私も少し運動がしたかったところだもの。
     咲夜、あなたの練習に付き合ってあげましょう」
咲夜「!? よ、よろしいのですか……?」
レミリア「私がいいといっているからいいんだよ。 さぁ、やりましょう」
咲夜「はっ……では、汗をかくといけませんのでまずはこちらのシャツにお着替えを。
   また、水分はこまめに補給をするように……特製トマトジュースをこちらにお持ちしておりますので。
   いつでも飲んでください」
レミリア「うんうん、わかってるわかってる」


0ch BBS 2007-01-24