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【戦わなければ】幻想のポイズン43【生き残れない】


[903]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/11/15(月) 01:22:06 ID:???
〜フランスJrユース 合宿所〜

フランスJrユース――監督のカルボナーラは、大会開催が延期されるとの話を聞いた直後。
即座に合宿の日程を大きく伸ばし、限界まで選手たちを鍛えられる事に大いに歓喜をした。
開催国である以上、恥ずかしいサッカーは決して出来ないフランス。
せめて最悪でも決勝戦まで行かなくては、如何にJrユースの大会といえど国民に対して申し訳が立たず……。
しかし、合宿が開始される前までの選手たちでは、正直言って勝ち進む事すら難しく。
仮に審判の判定が開催国であるが故にフランスにとって有利なものが多かろうと、決勝まで上がれるかどうかすらわからないものだった。
それが、何の因果か選手兼コーチとしてエース級の選手を召集出来。
更には合宿の期限が伸びたというのだから、カルボナーラにとってはこの事態は幸運だったと言うより他に無い。

カルボナーラ「(ただ、問題はその選手兼コーチだ……2名の内、1人はこうして合宿に参加をしてくれるが……)」

ダダダダダダダッ! ババッ!!

ピエール「今度こそ抜いてみせる! いくぞ……!」

カルボナーラ監督の向けた視線の先にいたのは、このフランスJrユースの大黒柱。
彼がいなければ、まず間違いなくフランスに勝利の芽は無いとまで言われた大エース――。
フィールドのアーティスト、エル=シド=ピエールであった。
彼はボールを持ったままフィールドを駆け抜けており、その貴公子然とした風貌の中にも。
サッカーを愛し、サッカーに真剣に打ち込み、勝利に飢える貪欲な獣のような性質を秘め。
この合宿が開始してから、何度挑戦をしても抜けなかった派遣選手へと襲い掛かり……。

ブゥン……ガッ!!

ピエール「なっ……!?」
こいし「だから甘いって。 一昨日きやがれ〜」

その派遣選手――地底に住まうボランチ……古明地こいしに、またもや止められてしまうのだった。


0ch BBS 2007-01-24