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【まさかの】Another-C_2【色恋沙汰】


[756]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/16(水) 12:23:18 ID:???

モニカ「ありがとうございます、嬉しいです…!
     じ…実はこのドレス、昨日あれから慌てて買ってきた物なんです…。」

三杉「おや…そうだったのか?」

モニカ「ええ…お恥ずかしい話ですが、私はドレスを持ってなかったんです…興味なくて。
     でも一緒に食事をして恥ずかしくない姿で行きたいって思って…
     何軒か回って、出会ったお店の方のアドバイスも貰って、悩んで…
     それで最後にこのドレスを選ぶ事が出来たんです。 だから…。」

三杉「……」

話しながら段々と顔を下に向けるモニカの話を三杉はジッと聞いていた。

モニカ「だから、このドレスが私に似合ってると言って貰えて本当に嬉しかったんです。
     ドレスを探している間に悩んだ事も出会えた人も、全てが良かったんだって思えるから。」

三杉(なるほどね…。)

正直なところ、この話は三杉にとっても理解できる話だった。
努力や苦労が成果として現れ、それを他者に気付いて貰える事の喜びは。
天才と呼ばれるよりも更に以前、三杉はその事を既に知っていた筈だった。
いつしかそれを忘れ、諦めと共に人を見下ろした10代前半…だがその後、挑戦者として這い上がった
このイタリアでの2年間は、再び三杉にそんな等身大の心を宿らせていた。

三杉(…今の僕なら、弥生にも別の接し方をするのだろうか?)

ふと三杉はそんな事を思った。
だが仮にそうだとすると弥生との関係はまた違った絵を描くのかも知れない。
そう考えると人と人の関係は分からない物だと三杉は内心苦笑するのだった。
(…という感じの展開が三杉の脳内を約0.5秒で駆け巡った。)



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