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【甦れ】ファイアーモリブレム26【勇士たち】


[676]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/02/18(金) 20:18:56 ID:???
皮肉なことに、今森崎を包んでいる焦燥の感情は彼が多くの選手に味合わせてきたものであった。
大空翼、若林源三、日向小次郎。そして海外の多くのライバルたちを震え上がらせるもの。
自分より格下の存在のはずの者が徐々に這い上がり、自分の立場を奪い蹴落そうとしてくる恐怖。
もちろんアベルたちにはそんな気質などこれっぽっちも無い。
なぜなら彼らにとってのサッカーの基準は森崎であり、アカネイア大陸にサッカーを持ち込んだのも森崎だからだ。
指揮官として、キャプテンとして真摯に行動してきた甲斐もあり、彼らが森崎からポジションを奪ったり
今の充実した立場から追いやろうとするものはおそらく存在しないだろう。
それでも森崎は不安の感情に包まれていた。自分はこのままでは他の選手とさらに差を広げられる、と。
今や海外のリーグでプロ契約している翼や若林、ユースクラスでは敵無しを誇る日向や若島津、松山たちから
どんどん実力を離されていく。2年前までサッカーのサの字も知らないアベルたちより今の自分は確実に劣っているのだ。
多くのプロ候補生たちと凌ぎを削ってきたライバルたちとの実力差を気にするなと言う方が酷だろう。

森崎「(…俺の目指すプロの世界って奴はそういうものだ。実力主義の過酷な世界。
   強い奴が勝ち残り、弱い奴が落ちこぼれる。それだけのことだ。
   だけど……このままじゃあ……俺は……!)」

以前ガトーの家で超モリサキに言われたことが脳裏をよぎる。
一人では何も出来ない雑魚の分際で、世界を狙うキーパーを目指すなど言語道断だ、と。
多くの仲間とふれあい、共和の精神を身につけたことで捨てることを決意した過激な性格と不相応な凶悪な力。
森崎の中に、僅かずつだが後悔の念が生まれ始めるのは時間の問題であった。

森崎「(やっぱり俺は……アイツの力がないと……何も出来ないのか?)」

自身の成長の代価として捨てた『もう一人の自分』の存在の大きさを、森崎は改めて思い知る。

ポーン…ポーン…

オグマ「おーい森崎!こぼれ球だ!拾いに行ってくれよ!」

森崎「あ、ああ!」


0ch BBS 2007-01-24