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銀河シュナイダー伝説3 〜小星篇〜


[397]銀河シュナイダー伝説:2011/02/14(月) 23:33:46 ID:VzO7b3KA
式部官「続きましてアンネローゼ・フォン・ミューゼル殿、マリー・フォン・シュナイダー殿」

そして今回の式典の本当の主人公の名が呼ばれる。無位無官であるため、つい数分前までの
授与式には参席が出来ず、扉の外で待っていた華燭の中心たる2人の姫。

その片割れは濃いサファイアのような青い瞳に、春の日差しを思わせる清楚な表情の少女。
もう1人は同じく碧眼ではあるが兄に似て色はやや薄く、夏の太陽のような幼さの残る少女。

両者ともタイプはやや異なるとはいえ、太陽のような暖かさを持つ少女であり、更にいえば、
まだ妃殿下と呼ばれるには若すぎる2人であった。

同時に呼ばれた2人。本来ならばありえないことなのだが、両者に対し差別を行う事が出来ない
臣下たちの苦肉の策であり、美しく彩られた二輪の花は静やかに6メートルもの幅を持つ赤い絨毯を
同じ歩調、同じ歩幅で同じ歩数をもって階の前へとたどり着くと恭しく傅く。

シュナイダー(………マリー…)

それは後悔?慙愧?それとも…嫉妬?シュナイダーは自身の平静を保つのに必至であった。
ほぼ2年半ぶりに再開した妹は活発で明るく、蒲公英の綿毛のような柔らかい笑みをもつ
可憐な少女から、礼法と作法、それに表情から消えた幾つかの激しい感情によってまるで別人…
硝子の中の薔薇のようであり、人が手折った花の行く末のようにも思えた。


0ch BBS 2007-01-24