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【侵食された】キャプテンEDIT24【現実パート】


[653]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2011/02/19(土) 04:33:56 ID:???
一方その頃。遠く距離を隔てたある場所にも、同じ空間を共有する少年少女があった。
しかしこちらの方は、親密とはあまり言い難い雰囲気だったが。

三杉「うぅん、分からないな。全国大会からこっち、暇を見ては調べているけど……あの大前という男の事が今ひとつ分からないな」

デスクに向かい合い、雑誌、新聞etc.を繰りながらそう独語するのは、件の男・三杉淳。
ここしばらく心臓の治療に専念しピッチに立つことが出来ないままであるが、サッカーへの情熱は衰えを知らない。
家の窮状で前ほど広範にとは行かないが、サッカーに関する知識・情報を集めることに余念は無かった。
だが、その彼をしても、大前の過去は突き止められない。

三杉「彼は来年も間違いなく全国に上がってくる選手だ。入念にチェックしておかなければならない。
それなのに、どうしてこうも過去のデータを得られないんだ?」

弥生「キャプ――じゃなかった、三杉くん。こっちにも目立った情報は無いです」

そう言って、三杉よりは遅い速度で調べ物をしていた手を止めて言うのは、武蔵中サッカー部マネージャーの青葉弥生。
休日も甲斐甲斐しくその手伝いを申し出て三杉の部屋に来ている弥生だが、それに対する三杉の態度はすげないにも程があった。

三杉「……確かに、僕は夏に『昔の癖でキャプテンと呼ぶな』と言った。
けどね、こうして正式にキャプテンになった後も名前で呼ぶのはどういう心境かな?
もしかして、僕は武蔵中のキャプテンに相応しくない、と思っているんじゃなかろうね?」

弥生「そ、そんなことは無いですよー!?(うう、一度付いた癖って、そうそう消えるものじゃないわよぅ……)」

辛辣にして粗略な態度にも、強く反抗できない弥生。

三杉「まったく……本当にどうしようもないな、この調査も君も」

弥生(き、君も!?)


0ch BBS 2007-01-24