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1- レス

【読み合い競り合い】Another-C_3【騙しあい】


[994]アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/04/10(日) 17:29:30 ID:???
遅くなりましたが続きを…

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2-4)流れ星

それからの数日間、暫くジョバンニはアルシオンと名乗った少年とボールを蹴りながら交流を深めた。
毎晩の深夜に抜けだす事は子供のジョバンニにとっても難しいので…
朝、教会で簡単な仕事(お手伝い)があるジョバンニは、早朝 日が昇る前に起き出して
アルシオンと約束のように交流する日々を送っていたのである。
そしてジョバンニはある理由から、このアルシオンに対しては学校の友達とは違って心を開いていた。

ジョバンニはアルシオンのボール捌きのあまりの巧みさに舌を巻く事になったが…
アルシオンの方もジョバンニのボールの扱い、コントロールの巧みさに感心を見せていた。
何故これほど巧いのか…ジョバンニには何となく想像がついていた。
あの夜、鐘楼ほどの高さから『飛び降りて』空中で体勢を立て直して着地する様からも、
ジョバンニはアルシオンの境遇と言うものに確信を持っていた。

ジョバンニ(恐らくキミも以前のボクと同じ境遇なんだろうね。
       もっと小さいボールでジャグリングとかしてたんだろう?)

ブランクはあるものの、ジョバンニは自分の経験からサッカーボールくらい大きな球の扱いはお手の物だった
当然アルシオンも似たような環境ではないかと思いこみ、勝手に仲間意識を持つに至ったのだ。
だがジョバンニにとってもあまり思い出したくない過去であり…
その事をわざわざ口に出すのは何となく憚(はばか)られ、心の中でだけ相手に問いかけた。

その相手であるアルシオンはと言えば…本当に楽しそうにボールを蹴っていた。
心底楽しそうに…と云うところがジョバンニとは異なる点と言えばそうと言えた。



0ch BBS 2007-01-24