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【魔界の】幻想のポイズン50【軽業師】


[624]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/15(金) 01:59:26 ID:???
しかし、そんな佐野の背後から思い切り尻を蹴りつけたのは――。
日頃から反目し合い、佐野とは犬猿の仲と言える宝獣・ぬえ。
割と強い勢いでけりつけられた為か、佐野は思わずそのまま地面にべちゃりと叩き伏せられ珍妙なうめき声を上げる。
一体何事かと思わず混乱をする中、そんな佐野の背中に追い討ちとばかりにぬえは言葉を叩きつける。

ぬえ「1人でなんか盛り上がってるところ悪いけど……誰もあんたのせいで負けたなんて思ってないわよ?」
佐野「へ?」
ぬえ「だって、誰もあんたにそこまで期待してないもん」
佐野「ええええええええええええええええええええええええええっ!?」

ぬえが呆気らかんとそう言うと、佐野は大声で驚きながら飛び起き……周囲に視線を向ける。
すると、そこにいるのは――頷きこそしないものの、ぬえの言葉を聞いて苦笑を浮かべ。
佐野に対して生暖かい視線を向ける、チームメイトの面々の姿。
肯定こそしていないが……しかし、否定もしていないチームメイトたちを見て。
佐野は違う意味で涙を見せる。

佐野「なんだよなんだよ!? なんで俺ってそんなに信用ないんだよ!?」
星「いえ、信用が無いという事は無いんです……勿論、私は佐野君を信用していますよ。
  ただ、なんというか、その……」
ナズーリン「君はそこまで強くない。 あちらの9番(反町)には程遠い。
      それはこの場にいる全員が、よくわかっている。 だから彼に勝てなくても驚かないさ」
佐野「ひ、ひでぇ……お前ら俺が勝てるとか思わなかったのかよ!?」
小町「ちょっとは思ったね。 まあ、勝てればラッキー程度には」
佐野「くそっ、なんて世知辛い世の中だ!!」

実際のところ、佐野と反町の実力差――というよりも、活躍の経歴は雲泥の差である。
反町はオータムスカイズを率い、無名チームを名門チームへと育て上げた大選手。
それに対して、佐野は幻想郷では無名どころか、ある意味今日の試合が始めて幻想郷の著名な選手達に知られた程度。
これで佐野が反町に勝てると思えというのは、些か酷なものである。


0ch BBS 2007-01-24