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【最後の夏の】キャプテンEDIT30【始まり】


[404]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2011/04/20(水) 02:11:37 ID:???
鳴紋中サイドで大前が早速いつもの画竜点睛を欠く様を見せていた頃、大友中の側では、

新田「あ痛たたた……くそーっ、馬鹿力で吹っ飛ばしてくれやがって……!」

中山「一応テーピングはしておいたが、無理はするなよ? 下手な接触でこれ以上負傷を悪化させると、切り札も使えなくなる」

ベンチの選手と共同して行った中山の手当てにより、先程の交錯で足を痛めた新田も、何とかプレイに支障は無い程度に回復する。
とはいえ、痛みが完全に引ける訳ではないのだが。

浦辺「先攻のはずが、たった一人を相手に奪われてそのまま先制される、か。腹立たしいなちくしょう」

中山「……全国得点王というのは、まんざら伊達でも無いな。
なにせ、南葛と当たるまでは東邦やふらのといった強豪を相手に勝ち上がっていたんだ」

岸田「よくよく考えれば、とんでもない化け物だぜ。アイツは……」

忌々しげにそう吐き捨てる岸田。それに対して、中山はニヤリと笑って見せる。

中山「……だが、こんな個人プレイを繰り返すようでは、技術やフィジカルが一流でも選手としてはどうかと思わざるを得んな。
この攻防だけで大前は相当スタミナを消費した。まだ前半は5分の1を消化したかどうか、という時点なのにな。
それに大友カルテットでの包囲も、先程はやられたがそう何回も失敗はしない」

西尾「能力は化け物じみていても、人間なんだよね」

浦辺「……ああ。そしてそれは、翼や森崎も同じだ。あの二人を相手に勝とうってチームが、たかが一人に負けるかよ」

デコー(上手く尻馬に乗って纏めたね)

浦辺(うるせえっての)

大前の衝撃的なプレイに心奪われることも無く、淡々と攻略の算段を練る大友中。
彼らの意志がくじけるには、1点はあまりにも小さい差であり残る試合時間はあまりにも多かった。


0ch BBS 2007-01-24