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【しばし】ファイアーモリブレム29【別れの時】
[487]モリブレム ◆RK7RVcZMX2
:2011/04/21(木) 03:34:11 ID:???
少年「悲しいときがあったとき、サッカーをすれば忘れられる。
楽しい気分にさせてくれる。笑顔になれる。…ある人から教わった言葉なんだ」
新田「…ふーん。笑顔、ねぇ。で、どうしてお前は俺に勝負を仕掛けてきたんだよ。
まさか俺が一人で悲しい顔して落ち込んでいたからとでも言うのか?」
少年「……そうかも。でもそうじゃないかもね。でも、俺もそうだったから」
新田「…お前もなにか嫌なことがあったのか?」
新田の質問に少年は何も答えなかった。が、どこか寂しい空気を感じ取った新田はきっとそうなのだと思うことにする。
少年「つきあわせちゃってごめん。おかげで少し元気が出たよ。ありがとう」
新田に礼を言うと、少年はボールを抱えて立ち上がろうとする。
新田「…こっちこそ、ありがとう。俺もなんだか少し吹っ切れたよ」
思わず返事を返していた。事実、彼と一緒にボールを蹴り合っていた時間は魔法にかかったような素敵な時間だった。
子供の頃、仲の良い友人たちと日が暮れる寸前までたった一つのボールを追いかけていた、純真な心が戻ってきたようであった。
点を取らなくてはいけない、結果を残さなければならない、
重い使命感に追われ続けていたここ数日の心の負担がすーっと抜け落ちていく気分だった。
サッカーは、こんなにも楽しい。サッカーに対し自信を無くして嫌いになりかけていた自分などもうどこにもいない。
新田の言葉に嬉しそうに振り向くその少年は、沈みかける夕日を反射させる金髪をかきあげながら言った。
少年「また何かあって落ち込んだ時、ここで一緒にサッカーしようか」
新田「…ああ、いいぜ。約束だ」
それから新田はシュートを外した日、守備で失敗した日、パスミスをした日など、
この郊外の草原へと足を運んだ。そこには彼を待っていたかのように
金髪の少年が新田の沈んだ心を晴らすかのように一緒にボールを蹴ってくれた。
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0ch BBS 2007-01-24